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再び浮上したベッカム獲得報道に思うこと

「デイヴィッド・ベッカムをトッテナムが獲得へ?」
昨日よりタブロイドを中心とした英国メディアの多くで一斉に報じられた。
アメリカのMLSのロサンゼルス・ギャクシーに所属(現在はACミランへのローン移籍中)する、
ベッカムですが契約は今年の9月まで。トッテナムが来冬に獲得に動くのでは・・・?と。
実はベッカム獲得の噂が報じられたのは今回が初めてではありません。
過去にもレドナップが「ベッカムの能力を高く評価している」というコメントが各方面に飛び火し、
トッテナムがローンで獲得間近とまで報道された時期もありました。

僕はタブロイド紙の流すこの手の噂話を鵜呑みにして一喜一憂するほどには純真無垢では
ありませんし、限りなく信憑性の低い報道だということを重々に理解しています。
あくまでそのことを前提において、ベッカム獲得の是非について自分なりの見解を少々。
ここに訪れてくださっている多くの賢明なスパーズファン(フットボールファン)の方々にすれば、
意外に思われるかもしれません。また多くの反論が出るであろうことも想像に難くない。
しかし、僕はベッカム獲得に動くと言うならば賛成です。敢てもう一度、言いましょうか。
現在のベッカムは獲得しても「得こそあれ絶対に損の無い選手である」と僕は考えています。

ベッカムのプレースタイルは年齢を重ねるに伴って、また違うリーグを経験することによって
変化を遂げているでしょう。もちろんそれは彼に限らず、過去の名選手の多くが通ってきた道。
例えるならば現在のギグスがサイドからセンターでのプレーへとその幅を広げつつあるように。
マンUでプレーしていた時のベッカムと現在のベッカムは違う。それでも・・・
ベッカムは輝きを失っていない、言うならば「現在のプレミアでも十分通用する」と、僕は思う。
彼の芸術的なクロス、正確なプレースキック、献身的な働き、リーダーシップ、豊富な経験・・・
どれをとっても未だ世界トップレベルの選手に勝るとも劣らない能力を持っている。
それでなければ代表には選ばれていないし、カペッロもミラン行きを薦めたりしない。
僕はカペッロのやるサッカーは好きじゃないですけど、選手を見る目は正しいと思っている。
(レアル時代には一時ベッカムを干したけど、素直に間違い認めたのも潔いと思ったし。)

90分間を走り続けるのは難しいかもしれない。シーズン通して常時の出場も。
それでも一度ピッチに立ったならば、「何か」をやってくれる選手ではないかと思うのです。
もし出場しない試合であっても彼がベンチで、また試合前やハーフタイムのロッカールームで、
はたまた練習場で若手の見本となるべきプロの正しい姿勢で・・・チームにもたらすであろう
多くのプラスの影響は無視できないのではないか。

トッテナムにはイングランドの将来を担うべきポテンシャルを秘めた多くの若手が在籍している。
ハドルストーン、ドーソン、ジーナス、ベント、オハラ、アルニック。
そしてベッカムと主に同ポジションで正に彼の後継として期待されているベントリーとレノン。
イングランドに限らず言えば、ガンターやベイル、ジオヴァニ、モドリッチとこれからの選手ばかり。
これらの選手がこれからもう一段階成長するにあたって、最高の教材となり得る。

仮にベッカムを獲得したとしても、せいぜい1~2シーズンの在籍でしょう。下手すれば半年か。
特にポジションがかぶっているベントリーとレノンの出場機会が減る可能性も出てくるが、
シーズンを通して、全ての試合においてベッカムが常時フル出場とは考えにくい。
オプションとしては、レノンやベントリーは左サイドでもプレー出来ますし。
もちろんベッカムを差し置いて右サイドのレギュラーは譲らないと、切磋琢磨してくれれば尚いい。
試合に出続けることも成長することにおいて重要だが、ベッカムと共にプレーすることで、
何かを学び、吸収することは単純な何試合かの試合経験よりも大きいのではないかと思うのです。

また、プレーを離れた面でもクラブにとっては非常に大きいメリットがあります。
ベッカムが所属していることによるメディアの注目、ユニフォーム含むグッズの売上増、
ファンの増加、何よりクラブの世界的な知名度がアップするのは間違いない。
ピッチ外でもクラブの広告塔としての役割で考えても計り知れない影響力が未だ彼にはある。
現在のメインスポンサーであるマンションとの契約は来季で終了。
現在クラブは後継のメインスポンサーとの契約交渉を水面下で始めているはずで、
来るべき新スタジアム建設計画でもスタジアムのネーミングライツの販売が決定的な状況。
より良いスポンサーとの契約を結ぶには、クラブのブランド力の更なる向上は必須条件です。

もちろんベッカムが加入することで、これらが上手く運ぶことに100%影響するとは思えないが、
少なからず好影響を及ぼすし、クラブにとってデメリットよりも遥かにメリットが大きいはず。
よくビジネスの為やクラブの人気上げる為の選手獲得を非難する意見を耳にしますが、
個人的には一概に非難するのはどうかと思います。状況によってはアリではないかと。
そりゃCLに毎年出場出来るような確固とした知名度・人気を誇るクラブのファンからすれば
理解し難い話なのかもしれませんけども。ビッグクラブの仲間入りの野望の為には時に必要。
それでなくてもアメリカのクラブとの業務提携を結ぶなど今のフロント陣はビジネスに積極的。
トッテナムがプレミアリーグで万年中位に沈んでいるにも関わらず、クラブの収入ランキングでは
世界で15位以内をここ数年キープし続けている点、負債を抱えず順調な経営を維持してる点は
トッテナムというクラブの強みでもあるはずです。新スタジアム建設も控えていますしね。

長々と力説してきましたが、あくまで仮に獲得するなら・・・の話です(笑)
別に僕は積極的にベッカム獲得を望んではいないですし、実現性は限りなくゼロに近い話。
ただ、ベッカムという選手にはいろんな意味で価値があり、断固反対では無いですよ・・・と。

ベッカムがどこでプレーしていようとも、イングランドをW杯に連れて行ってくれることを願って・・・
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