【第14節】 トッテナム vs アストンヴィラ
イングランド・プレミアリーグ09/10 14節
Aston Villa 1 - 1 Tottenham
Stadium:ヴィラ・パーク
前半 後半 合計
1 0 1
0 1 1
得点
Spurs:ドーソン
Villans:アグボンラホール
Sub:アルニック、ベイル、ハットン、ベントリー、ローズ
試合前の状況では4位と5位につけるトッテナムとアストンヴィラ。ビッグ4への挑戦権を争う「第二勢力」同士の一戦は、
激しい雨が降りしきる中、90分間オープンに攻め合った末に1-1のドロー。勝ち点1ずつを分け合っています。
前節ウィガンに9得点大勝した直後だけに、どういうメンバー構成でくるか注目していましたが、変更はわずか1ヶ所。
ウッドゲートに代わりバソング。キーンは前節に引き続きベンチスタートで、キャプテンマークはドーソンが巻くことに。
「勝ってる時はいじらず」という古からの(?)鉄則がありますが、前節のいい流れを繋げたいという意図でしょう。
立ち上がりから両チーム積極的に攻撃に出て、オープンな展開になっていたので、いい試合になる予感がありましたが、
予感そのままに、最高にエキサイティングで手に汗握る好ゲームになったと思います。面白かった、本当に。
この試合まだ見られていない方は、ハイライトだけじゃなく是非再放送でご覧になられる事をお勧めしますよ。
スピーディーで縦に速く、サイドと中盤のせめぎ合いが半端無くってプレミアリーグらしい魅力満載でしたね。
トッテナムの好調攻撃陣が序盤から相手を押し込む展開。中盤でボールを奪えば、素早くサイドに散らし、
突破がダメならボールを回しながら、穴を探す。時折、クラウチの高さも織り交ぜ、主導権を握ります。
しかし、先制したのはヴィラ。A・ヤングのCKがニアに。マークについたバソングより一瞬早くクエジャルが体を入れ、
ヘッダー、一旦はゴメスが弾くものの、アグボンラホールがDF2人に囲まれながらもが体ごと詰めてねじ込む。
これはバソングがクエジャルに先にボールに触られた段階でお手上げでしたね。CKの質、それに反応した速さ、
そしてしっかりと詰めた力強さ。ヴィラもさすがに上位をキープしてるだけはある。開始10分でいきなりビハインド。
しかし、なぜかこのまま終わらないだろうなぁ…とは思いました。前節大爆発した余韻が頭に残ってたというのもあるが、
この日も素早いパス交換と前線での流動的な動きが効果的だったので、見ていて得点の臭いがプンプンした。
特にキレキレだったのがニコ。抜群のパフォーマンスでしたね。モドリッチ同様に左サイドではあるものの、
サイドに張りつくのではなく、時にトップ下、時に中盤の底と巧みに位置し、効果的なパスを供給し続ける。
いいパスを出すものの自らは走らないという以前までのイメージを覆し、自らも積極的にドリブルで持ち込む姿勢も。
そして、何と言っても彼の最大の魅力である強烈なキック力を如何なく発揮。ミドルレンジからも正確に枠を捉え、
再三に渡って相手ゴールを脅かした。課題であった守備でもしっかり走り、体を寄せて、文句の無い働きぶりでした。
後半途中でキーンに代わって、ベンチに退きましたが、この日の攻撃を牽引した間違いなくニコでしたね。グッジョブ。
圧倒的に試合を支配し、決定機を多く作りながらも最後の最後でゴールに至らない、という時間帯が続きましたが、
77分にドーソンがやってくれました。エコトからのクロスをクエジャルがクリア、しかし、そのボールをドーソンが
胸トラップ(一瞬ハンドにも見えたが、リプレイで見るとしっかり胸トラップ)して右足を豪快に振り抜き同点に。
前半にも一度、デフォーのシュートの跳ね返りを狙った決定機を惜しくも外していましたが、二度目はしっかりゲット。
ドーソンは気合入ってましたね。この日は主将も任されたんですが、最高のパフォーマンスを披露してくれました。
このゴールはもちろんなんですが、本業の守備でもほぼ完璧な出来。相手の強力攻撃陣に再三攻め込まれるものの、
最後の砦として立ちはだかり、決定的な仕事はさせない姿は輝いてましたし、なんとも頼もしかった。
コンビを組んだバソングも自慢のスピードとハードタックルで、ことごとくピンチの芽を摘む素晴らしい働きぶり。
後半はほぼ全員が相手陣内に入り怒涛の猛攻を繰り出し、逆転を狙いましたが、残念ながらひっくり返すまでは至らず。
ヴィラの組織的な守備は見事でしたね。レノンが対面するL・ヤングとA・ヤングの密着マークに封じられて、
見せ場は終盤のいくつかだけ。あれだけピッタリつかれてスペースが無くなると、さすがに彼でもキツイですよ。
縦を切られても中にカットインするなど今季のレノンは劇的に成長してますが、相手の警戒度も飛躍的に上がってる。
今後は上位陣相手だと特に、こういう試合が増えてくると思うので、レノンが手詰まりになった時の次善の策の
精度やレベルをもう少し上げていかないと。左から崩す場面が少なかったし、セントラルMFの二人のうちどちらかが、
もう少し前と絡んでいかないとサイドも開かないしね。中央、あるいは逆サイドで起点を作って相手守備を釣り出せれば、
もう少しレノンがいい形でボール持てる機会が増えるだろうし。いい形で持たせれば今のレノンならなんとかするもんね。
ジーナスが入ってから楔のボールや、効果的なサイドへの散らしが増えたのが個人的にはポイントだったかな…と。
守備面では相手の快速コンビのアグボンラホール&A・ヤングにはほぼ決定的な仕事はさせなかったのが良かった。
レノンがマークつかれて仕事が出来ず…と書きましたが、ある意味レノンの存在がA・ヤングの攻撃を相殺した面もある。
昨日のプレヴュー記事で「引いて守るのではなく、攻め込んで相手の攻撃を封じる攻撃的守備を!」と書きましたが、
その点では一応、功を奏したとも言えなくもない。サイドの攻防がこの試合の一番の肝だったと思うんですが、
A・ヤングにサイドを完全に支配されたわけではないし、ミルナーにもしっかりついてポイントだけは抑えこんでた。
何回かカウンターでヒヤリの場面はあったものの全体を通しては、いい守り方が出来ていたと思います。
トッテナムらしいスピーディーでシンプルな速攻とサイド攻撃が存分に見れたし、過去の戦績を見ても、
決して簡単とはいえない敵地でのヴィラ戦で、勝ち点1持って帰れたので評価してもいいと思います。
結果は及第点ですが、内容はかなり良かったし、熱いハートがこもった試合を見れたので個人的には大満足です。
今日のGood ドーソン。主将として最終ラインからチームを鼓舞。守備は、ほぼ完璧。貴重な同点弾も。
今日のBad パラシオス。相変わらず中盤での守備は良かったが、パスミスが多く、攻撃面では不満の残る出来
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最高におもしろいドローゲームでしたね。ビラDFは流石といったところでしょうか。
レノン封じもほぼ完璧でした。ヤングトリオの連携やレノンとの距離感も素晴らしかったです。
しかし逆に考えると、彼ら二人はレノン封じに全力を注いでいたので、ビラの左からの攻撃は全く怖くなかったと感じます。
しかし、ドウズのシュートは凄かった!ハッドの十八番を奪うようなゴールでしたね。
守りのほうも安心して見られました。キャプテン任されて気も引き締まったんでしょうか。
勝ちたかったですが、ビラパークを考えるとポジティブに捉えても良いと思います。
最後に・・・後半のスパーズの猛攻は凄かった!!!
| ダイキ | 2009/11/29 12:52 | URL |