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【第30節】 トッテナム vs ウエストハム

イングランド・プレミアリーグ10/11 30節

Tottenham Hotspur 0 - 0 Westham 
         
Stadium:ホワイトハートレーン

              前半   後半   合計                               
トッテナム  0  0  0            
ウエストハム  0  0  0
得点
Spurs:
Trotters:

1011 30
Subs:Pletikosa , Bassong , Jenas , Kranjcar , Crouch


試合前には東日本大震災への追悼セレモニーとして黙祷が行われました。改めて被災者の方の無事といち早い復興を祈っています。

ホームにウエストハムを迎えた一戦は主導権を握って攻め立てながらも、ハマーズの体を張った懸命な守備の前に最後までゴールを
割れず、無念のスコアレスドロー。これでリーグ戦では3試合勝利が無く、混戦模様の4位争いに早くも黄色信号が灯っています。

■攻めながらも決まらない…。
試合の主導権を握っていたのは明らかにスパーズでした。最後の最後まで猛然と攻め立てて、放ったシュートは合計で26本を数えた。
しかし、決まらなかった。数多くあった決定機を決める事が出来ず、ホームで取れるはずだった、いや取らなければいけない3ポイントが
1ポイントに留まってしまった。トッテナムとしては何とも悔やまれる「取りこぼし」となってしまったわけだが、試合内容は悪くなかった。
序盤から積極的な姿勢。早いテンポでボールが回ると、モドリッチが幾度もゴールに迫り、ベイルは鋭い突進からクロスを供給する。
しかし、ドーソンのコントロールされたシュートはクロスバーに当たり、デフォーの、モドリッチのシュートはボール1個分枠を逸れた。
開始20分までは正に「押せ押せ」の展開。あわやゴールの場面を多く作り出し、大量得点の気配すら感じさせるいい入り方でした。

ウエストハムの狙いは明確だった。しっかりとゴール前に人数を割いてスペースを与えず、まずは守る。そして隙あらばカウンター。
下位に沈むクラブが上位クラブ相手、しかもアウェーとなれば常套手段と言えるだろうが、それをしっかりと終始徹底してきた印象だ。
引き気味のハマーズ守備陣の壁を、スパーズはなかなか崩せない。いや、崩してはいるのだが、最後のフィニッシュが決まらない。

そんな硬直した流れでも、何とかゴールをこじ開けようという試行錯誤は見られた。CKではラフィーからモドリッチへ相手の意表をついた
トリックプレー、直後にも再びCKから今度はラフィーからモドリッチのトリックプレー。共にシュートは惜しくも枠を逸らしたが、息の合った
連携を見せて、相手ゴールを脅かす。両翼のレノンとベイルは頻繁に左右を入れ替えて打開を図れば、左から切れ込んだレノンが放った
シュートはまたしてもポストに阻まれ、跳ね返りをデフォーは詰める事が出来なかったものの、決定的なチャンスを演出して見せた。

後半になっても流れは変わらず、スパーズが攻め立てる展開。しかし、モドリッチとチョルルカのクロアチアホットラインから作った絶好の
お膳立ても、デフォーのシュートは相手GKの正面をつき、終盤に投入されたパブリュチェンコの気迫のこもったシュート2連発も、終了直前に訪れた絶好の位置でのベイルのFKも素晴らしい軌道を描いてゴールに迫ったもののグリーンのスーパーセーブに阻まれてしまった。

■もがき続けたエースFWと下降線の司令塔
数多くあった決定機を結局最後まで決めきれないまま終わってしまったが、中でも数度の絶好機を決められなかったデフォーの働きには
少々ガッカリしたのも事実。前節の2ゴールでいよいよ復活か?と期待はしていたし、久しぶりの(実質初めて?)ラフィー&デフォーの
前線のコンビに胸を膨らませていた方も多かったのでは(僕にはあまり期待感の無い組み合わせなんだけど…笑)無いだろうか。
しかし、この前線のコンビはお世辞にも機能しているとは言い難かったし、何よりデフォーはシュートをことごとく外し過ぎた。

動き出し自体はそれほど悪かったとは思わないし、序盤に訪れた絶好機をモノにしてたら案外ハットトリックとかしてたような気もする。
相手GKグリーンの攻守やアップソンら守備陣の粘り強い対応も褒めるべきだし、誰か一人を戦犯に祀り上げるのはあまり好まない。
だが…。やっぱりこの日の彼の働きは余りにも残念な出来だったし、一つでも決めていれば勝てたのに…と思わざるを得ませんね。
個人的にはこれで彼の類まれな得点感覚への信頼を失うことも、エースストライカー失格の烙印を押すことも無いんですけど、
やっぱりFWはゴール決めてなんぼ。この試合だけに限っては叩かれても致し方なし…と思います。まぁ、根本的な問題は他にある
(彼が一番活きるシステム、戦術では無かった)んですけど、この日はチャンスも多く作れてたわけだから、それは言い訳には出来ない。
100ゴールにリーチをかけて固くなったかな?ユニフォームの下に透けて見えていた記念Tシャツ?の披露は延期となっちゃいましたね。

そして、デフォーと同様に少々気になるのがラフィー。どうもシーズン序盤に比較するとここ最近のパフォーマンスは精彩を欠いてますね。
キープ力の高さだったり、思い切ってシュート放つ姿勢など見るべきものはあるけど、動きにキレが無くて、決定的な仕事が減ってる印象。

この日は、特に後半からはモドリッチと入れ替わるように中盤の底でのゲームメークに徹する時間が多かったように思いますが、
彼はやっぱりゴールに近い位置で仕事をさせてこそ…という感じがしました。彼自身も調子がそれほど良くない事を自覚してるのか、
イライラしてプレーが雑になったりする場面も目立ってきてますしね。途中交代を命じられていかにも不満げな態度を顕にして、
ベンチに向かわず直接ロッカールームに消えていきましたけど、あれが仮に怪我で無いならば、かなりの問題行動だと思います。
戦術的な理由だったり、彼が90分フルには戦えないコンディションである事などを考慮しての交代のはずで、指揮官の選択は絶対です。
それに選手が不満を顕すなんぞ言語道断。まぁ、人心掌握に長けたハリーの事、しっかりと試合後に対話はしてるでしょうし、
ラフィーも闘争心だったり、硬直した試合展開で自分が何とかしたいのに…という熱い気持ちが少々裏目に出ただけかもしれない。
なので、とりたてて大騒ぎすることでも無いとは思うけど、ラフィーの調子が下降線なので思い切って外す選択もありかもしれません。
もちろん、彼が貴重な得点源であることは間違いないですが、ベンチにはニコだっているわけで、状況により使い分けてもいいかな…と。

■ネバーギブアップ!4位争いに踏みとどまる為に!
絶対に勝ち点3を取らなければいけない試合でした。それだけに悔やまれる勝ち点1ですが、ここで凹んでいてもしょうがない。
残り試合は少ない。しかも、チェルシー、マンCらとは4~5ポイントの差がついてしまった。この差がギリギリのリミットと感じます。
共に直接対決を残してるとはいえ、そうそうこの2クラブが取りこぼすとは考えにくいし、何より得失点差に大きな開きがある為、
ポイントで並ぶだけではダメで、1ポイント上回らないといけない現状、これ以上離されると直接対決で勝っても届かなくなっちゃう。
もはや自力での4位は厳しくなりつつありますが、大事なのは目先の試合を一つ一つ勝ってポイント3をしっかり積み上げるしかない。

恐らくはチェルシーは落ちてこないし、消化が1試合多いマンCが相手になるだろう。彼らとの直接対決に夢を繋ぐ為にも、スパーズは
しっかりと勝ち続けてマンCの取りこぼしを待つしか道は無い。かなり厳しくなったが、まだ諦めんぞ。ネバーギブアップじゃい!

今日のGood モドリッチ。豊富な運動量で攻守に存在感を示した。決定機を多く作り出し、獅子奮迅の働き。
今日のBad  デフォー。数多く訪れた絶好機をフイに。動き出しは良かったがフィニッシュ出来ず、彼の日では無かった。

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【CL ベスト16】 トッテナム vs ACミラン(H)

UEFA・Champions League 10/11 Round of 16 2nd-leg

Tottenham Hotspur 0 - 0 AC Milan 
         
Stadium:ホワイトハートレーン

              前半   後半   合計                               
トッテナム  0  0  0            
ミラン  0  0  0
得点
Spurs:
Milan:

1011 CL16 2
Subs:Cudicini , Hutton , King , Defoe

マッチレポに先立って、先日に起きた未曽有の大地震に被災され、辛い時間をお過ごしの方々のご息災をお祈り申し上げます。
一人でも多くの方が無事でありますように。そして一刻も早い復興と、被災者の皆様が明るい笑顔を取り戻すことを切に願っております。


ベスト8の座をかけたCL決勝ラウンドACミラン戦。アウェーで1-0と先勝していたトッテナムはミランの猛攻をなんとか凌ぎ切り
0-0のドローに持ち込み、2戦合計の結果で勝ち抜けが決定。初出場のCLでベスト8進出を確定させる快挙を達成しています。

■予想外の守備的な戦い。最初から意図的に引いたのか、展開により引かざるを得なかったのか?
まずこの日のトッテナムの戦い方に率直に驚きました。僕はトッテナムの今季の守備の安定感だったり、チームの特性から考えても、
まず守りに入る事はないだろう…と思っていました。賢く勝ち抜けを狙うならば第一戦のアウェーで1-0と先勝してる状況を踏まえて、
得点を奪うよりも奪われないことを前提にするべきだが、トッテナムはそんなチームじゃないだろう…と。いや、出来ないだろう…と。
だからこそ攻めるべきと考えてました。多少のリスクはあれどインテル戦同様に攻めて活路を見出せば良い結果が得られるのでは?と。
ホームだし、「本来の」トッテナムらしいスピーディーで攻撃的な姿勢でガチンコでぶつかる試合を予想していた。だが、違った。

しかし、ここで一つの疑問。この守備的な戦い方は当初から意図したものなのか、展開によりそうせざるを得なかったのかという点。

序盤はテンションの高い入り方だったと思います。カットされたものの、開始早々ピーナールが中央に切れこんで、鋭いパスを供給したり、
モドリッチがサイドチャンジでレノンへ展開し、クラウチの頭めがけてクロス、落としをラフィーという得意な形を試してみたり。
相手がボールを持ってもレノンらが猛然とプレスをかけるなど、非常にアグレッシブで一気に試合を決めようという姿勢が見えた。
なので最初から守備的に戦って初戦の1点を守り切ろう…という戦略では無かったのではないか?というのが僕なりの結論。
ただ、ホームで本来の攻撃的な戦いを望んだものの、ミランの素早いパス回しや中盤での厳しいプレスに手を焼き、対応が後手に回り、
守勢に回らざるを得なかったんじゃないかな…と感じました。結局、こちらが主導権を握って攻めたのは前後半開始5~10分ぐらいだけ。
全体を通してはミランの巧みなポゼッションから繰り出される猛攻を、しっかりと人数をかけて、深い位置に敷いた4-4ブロックを中心に
耐えぬく非常に厳しい時間帯が続くことになりました。時間を追うごとにその傾向は強くなり、WHLでは珍しい展開になりましたね。

ただ、これはこれで良かったように思います。まぁ、結果的に守りきれたからそう言えるのかもしれませんが、魅力的な攻撃で撃沈よりも、
試合内容はつまらなくとも、トッテナムらしさは感じられなくとも、守りぬいて最終的には勝ちを拾うというのも大事なことですからね。
理想を言えば、サイドからガンガン崩して得意のスピードでねじ伏せる試合が見たかったけど、毎試合そんな事が望めるはずもなく、
内容でサポーターの希望を満たしながら、尚且つ結果も出せる程に現状のスパーズは成熟されていません。それが初出場のCLなら尚更。
展開やシチュエーションを踏まえながら極めて現実的な姿勢に(おそらく試合途中で)シフト出来たのは素晴らしかったと思います。

クラウチへの放りこみがとても多かったですが、リスクを回避しつつあわや一発叩き込むという狙いであればこれほど効果的なのもない。
事実、前半はギリギリで防がれたもののクラウチの落としからラフィーの黄金パターンが発動してたし、後半もレノンのクロスを
クラウチがヘッダーであと一歩で決めきれないのとか惜しかった。ただ、クラウチの競り合いがほとんどファールを取られてしまったので、
主審との相性は悪そうだったけど、もう少し考えて競らないとな~とは思いましたね。肩に手を置いて飛ぶ悪い癖が少し目立ったかな。

■またしてもヒーローはこの人。潰し屋サンドロここにあり!
守備陣はみんな本当によく頑張ったと思います。ドーソンとギャラスの二人は集中を切らさず、相手の強力3トップに喰らいつき、
最後の最後では決定的な仕事をさせなかった。エコトも余計な攻め上がりは自重し、守備に専念。しっかりと体を寄せて対応した。
チョルルカは時折ヒヤリとさせるパスミスがあったけど、全体的にはミスも少なく非常に堅実な守りでサイドに穴は空けなかった。
守備陣で特に際立って良かったのがギャラス。ゴメスの不用意な飛び出しから許した大ピンチも間一髪でゴールライン上でクリア!

これは助かりましたね。絶対やられた!と思ったもん。ここで決められてて1-1になってたら一気にひっくり返された可能性が高いし、
ベスト8進出を大きく手繰り寄せたビッグプレーだったのは間違いない。こういうビッグゲームにはこの人の経験値が本当に頼もしい。

もちろんバックラインの頑張りだけではありません。レノン、ピーナールの両名は攻撃よりも守備に重心を置き、サイドバックや中盤と
連携して懸命に戻って体を張った。中央のモドリッチはキレが無く、ボールロストや単純なパスが多くて精彩を欠いていた印象だが、
コンビを組んだサンドロがモドリッチの不調をカバーして余りある活躍を披露。時にスペースを埋め、時に素早く体を寄せてボールを奪い、
時に前線へとダイナミックに駆け上がった。正に縦横無尽にピッチを走りまわり、数多いピンチの芽をいくつも摘んでいった。

一度だけバックパスのミスでピンチを招いたけれど、その他では完璧な出来。この日はどれだけサンドロの奮闘に助けられたことか。
レドナップも賞賛してましたが、この日の彼は本当に輝いて見えましたね。今後の成長がますます楽しみになってきた今日この頃です(笑)

■やはりミランは強かった。
アウェーでも先勝したし、次は得意のホームで戦えるから大丈夫だろ…と、戦前には楽観的な意見が多かったように思うんですが、
流石にそんなに甘くは無かったですね。セリエAの凋落が叫ばれる昨今ですが、やっぱりまだまだ侮れないし、強かったですよ。
まず圧力が半端無かった。こちらがボールを持ったら二、三人が猛然と囲い込んで奪いにくるし、奪った後の組み立ても速いテンポで
特に前半はスムーズにボールが回っていたので、ゴール前で跳ね返すのが精一杯、クリアボールも拾われ波状攻撃を許し苦しかったです。
レノンのスピードも警戒し、しっかりと2人がかりで徹底マークしてきたり、クラウチの高さにもT・シウバが巧みに体を密着させて
ファールを誘うなどかなり研究してきたな…という印象。モドリッチにも自由にボールをもたせず、ラフィーへのマークも厳しかった。
プリンス氏も頑張ってましたね(笑)ホント、彼がミランのようなビッグクラブのユニフォームに袖を通す選手になろうとはねぇ…。

ただ、ほとんどボールを支配されていてピンチも数多く作られていたけど、不思議と怖さは無かったというか、失点しそうな気配は
あまり感じられなかった。ミランもかなり攻めてはいたんだけど、アタッキングサードからの崩しは前線の3人の個人技任せが目立ち、
パトにしろロビーニョにしろ焦って強引にシュートを放って枠を逸らす場面が多かったのがトッテナムしては助かったかな…と。
イブラヒモビッチのポストプレーと2人のテクニックとスピードが融合するような連携を見せられてたらかなり危なかったんじゃないかな?

でも、中盤での組み立ての巧みさだったり、サイドにボールを散らしてバックラインの間隔を広げておいて、今度は中央を突いてくるなど、
流石だなぁ~と思わせる場面が幾つもあり、前半のギャラスのクリアやゴメスが焦って謎のスローイングから大混乱になった場面とか、
決められてても不思議では無かったので、トッテナムが最後まで守りきれたのは多少の運が味方についていたかもしれません。
もちろん、その運を引き寄せたのは(結果に繋げる事が出来たのは)全員の献身的な頑張りであることは言わずもがなですけどね。

■やったぜ!ベスト8!
いやいや、まさか8強入りするとは夢にも思いませんでしたわ。自分たちの良さを引き出して全力でぶつかれば面白い試合が観れるだろう…
と思ってはいたけど、まさかCLのような大舞台で、初出場で経験乏しい選手たちが、本来の姿とはまた別の姿でしぶとく結果を残すとは。
ベスト8に残っただけでも、もう既に偉業ですけど、ここまで来たらもう一つ勝ってくれ!と思ってしまうのがファンの性でして(笑)
抽選は3/18でしたか。どこと当たるか分りませんし、どこでも来い!という気持ちですが、怪我人も戻ってきてるし、非常に楽しみです。

今日のGood サンドロ。文句なし。中盤で抜群の存在感。献身的にボール奪取に奔走し、数々のピンチからチームを救った。
今日のBad  ゴメス。いいセーブもあったが不用意な飛び出しとスローでピンチを招いた。

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【第29節】 トッテナム vs ウォルバーハンプトン

イングランド・プレミアリーグ10/11 29節

Wolverhampton 3 - 3 Tottenham Hotspur 
         
Stadium:モリニュー

              前半   後半   合計                               
ウォルバーハンプトン  2  1  3             
トッテナム  2  1  3
得点
Spurs:デフォー2、パブリュチェンコ
Wolves:ドイル2、フレッチャー

1011 29
Sub:Cudicini , Bassong , Palacios , Crouch


昨季はシーズンワーストのゲームで完敗したモリニューでのウルブス戦。大混戦の4位争いに踏みとどまる為にも勝ち点3が欲しい
試合でしたが両チーム激しい打ち合いの末に痛恨のドロー決着。残り時間3分で遂に守備が決壊し、リードを守れりきれませんでした。

■お待っとさんでした!デフォー今季初(続けざまに2点目も)ゴール!
直後にCLのACミラン戦が控えており主力は温存したい、しかしリーグ戦ではポイント差がほとんどない数クラブによる4位争いが熾烈で
1試合たりとも取りこぼしが許されなくなりつつあるという非常に難しいシチュエーションの中で迎えた試合。どのような構成で臨むかに
注目していましたがレノン、クラウチ、ニコらを温存、中盤にサンドロ&ジーナスでモドリッチの左サイド起用をチョイスしてきました。
両翼がモドリッチ&ピーナールということで純然たるサイドアタッカー不在の布陣を少々心配していたんですが、案の定サイドを有効に
崩してのチャンスメークが影を潜めた印象がありました。ただ、副次的な作用としてモドリッチがいつもの中盤の底よりもよりゴールに
近い位置でボールを受けて攻撃に絡む回数が多かった事と、早めに前線にボールを預けて2トップの良さを引き出そうという狙いは見えた。

ウルブスが割と高めのバックラインを敷いていたこともあり、デフォーを裏のスペースに走らせる攻撃が序盤からしばしば見られたし、
デフォーも鋭い動き出しを幾度も披露してたので得点の匂いは早い時間帯から割とありました。しかし、先制したのはウルブス。
CKを一度は凌いだものの再び放りこまれたクロスに反応したドイルにヘッダーでねじこまれてしまう。パンチング出来なかったゴメスの
ミスだと思うが、強烈な西日が挿し込んでいたので彼を責めるのは少々気の毒かもしれません。むしろ、フリーでヘッダー許したのが問題。
失点の場面は実は伏線があって失点の直前にギャラスがミリヤシュのマークを外してフリーでヘッダーを許していたんですよね。
ちょっとバックラインの対応の緩慢さというかマークのズレが気になってたんですが、それが失点に繋がってしまったのは悔やまれます。

もはや今季のデフォルトとなった感すらある「先制され癖」がまたも顔を出し、嫌な予感が漂いかけましたがそれを払拭したのは、
今季ここまでノーゴールと深刻な不振に悩み続けたエースストライカーでした。パブが中央で粘ってキープしてデフォーへ繋ぐと、
トラップから素早いシュートモーションで振り抜いた右足で見事にコントロールされたシュートがゴール右隅に鮮やかに決まり同点に。

非常に「彼らしい」シュートでした。3ヶ月の負傷離脱があったとはいえ、産みの苦しみを散々味わっただけに本人もようやく初ゴールが
決まってホッとしたでしょうし、何よりチームメートの喜びようが凄かったですよね。ホント、観ているこちらも嬉しかったですもん。
で、それだけで終わらないのがこの日のデフォー。自ら仕掛けてチャンスを創りだすと、モドリッチのパスは一度はDFに防がれるものの、
デフォーの足元にコロコロ…と。それをノートラップで振り抜くと素晴らしい軌道を描いてゴール右隅に突き刺さる逆転弾!エース復活!
忘れかけていたストライカーの嗅覚をゆっくりと、確実に確かめるかのような丁寧な動き出しと、落ち着き払ったたシュートは見事。
やはり彼に必要だったのは”最初の”ゴールだったんですよね。一発決まったことで彼本来の得点感覚、何より自信が戻ってきたんでしょう。

敵地で先制されたもののエースの復活の狼煙を上げる2発でひっくり返し、いいムードになったのも束の間、落とし穴が待ってました。
ハットンがエリア内でミリヤシュの腕を掴んで倒してしまい痛恨のPK献上。これをまたしてもドイルに決められ振り出しに戻ってしまう。
ハットンはエリア内の決定機阻止なので当然一発退場が妥当なファールでしたが、イエローで済んだのはラッキー。あまりにも軽率。
両チームが積極的に仕掛けて一進一退、シーソーゲームの様相を保ったまま後半を迎えることに。まだまだ何が起こるか分からない展開。

■今季(わずか)2度目の2トップ揃い踏みも、踏ん張りきれず…
前半終了間際に同点に追いつかれ、両軍一からの仕切り直しとなった後半ですが、開始早々に再び突き放すゴールが生まれます。
キッカケはエコトから。スペースにジーナスを走りこませる絶妙なフィード。ジーナスはキープしてパブに渡すと、豪快に蹴り込んだ。
今季はFWが軒並み不振で昨季に比べると得点が激減していましたが、デフォーの2ゴールに続いてパブも決めて、2トップが揃い踏み。
これは今季わずか2度目。リーグ戦で3得点を記録したのも11月のノースロンドンダービー以来。久しぶりにFWが奮起し再び突き放す。

しかし、今季はここモリニューではマンU、マンC、チェルシーを撃破してる上位キラーぶりを発揮してるウルブスはリードを奪われても
試合を諦めない。前半から再三に渡っていい形を作ってる前線のドイルの質の高いポストプレーを軸に、じりじりと盛り返してきます。
時間の経過と共にトッテナムのバックラインはズルズルと下がりだし、必死に跳ね返すものの、クリアボールを拾われ波状攻撃を許す
苦しい時間帯が続きます。ただ、ドーソンもギャラスも相手にしっかりと体を預けて空中戦やここぞのピンチでは負けていなかった。

中盤ではサンドロの球際の強さが目立った。派手なタックルでボールを奪うわけではないけど、ピンチになりそうな局面では厳しいマークで
自由にさせず、よく頑張ってたと思います。ここ数試合はかなりいい働きを続けてて僕の中では評価は鰻登りしてますね。

ジーナスもパブへのアシスト以外は攻撃面で決定的な仕事はしてないけど、時折縦への推進力を見せたし、目立ったミスは無く及第点。
昨季のモリニューでは不甲斐ない出来で戦犯になった彼ですが、この日は地味ながら要所では攻守に効いていたと思います。

押され気味の展開を打開する為にレドナップも動く。トッテナムファンは首を長くして待っていたであろうベイルが1ヶ月半ぶりに登場。
ピッチ状態も非常に悪く出来ればあまり無理して欲しくないなぁ…と思ってたんですが、試合前から短時間での限定出場を示唆していたし、
CLもミラン戦に向けて一度慣らしておきたかったので予定通りというところでしょうか。何はともあれベイルの復帰は朗報です。

左サイドではなく、ピーナールと入れ替わるようにしてそのまま右サイドに。無難なプレーで体を慣らしていけばいいと思ってたけど、
そんな心配をよそにいきなりフルスロットル(笑)再三スピードに乗って得意の縦への突破を披露。体をかばう様子も無かったので
怪我は完治したとみていいかもしれませんね。しかし、復帰早々にいきなり相手の脅威になる辺りが流石であわやゴールのチャンスも。

この日はトッテナムの守備も磐石では無かったけれど、負けず劣らずウルブスの守備も怪しかったので、後半はどちらも決定機の連続で
息詰まる攻防が続き面白いゲームでした。天国のD・リチャーズに捧げる好ゲームになればいいな…と思ってましたが、その通りに。
トッテナムはデフォーになんとかハットトリックをという姿勢でモドリッチやベイルらがお膳立てするも、デフォーの渾身のシュートが
ポストを叩く不運もありなかなか決まらない。対するウルブスもミリヤシュも決定的なシュートを放つもゴメスが間一髪弾きだした。
このまま守りきってくれ…と願ってましたが、後半87分、遂に守備が決壊。ウルブスの左サイド、ジャービスのクロスを後半途中投入の
フレッチャーが執念のヘッダーをねじ込み、追いつかれてしまいました。惜しむらくはサンドロがもう少し寄せるべきでしたが、ウルブスの
試合に対する執念が上回ったのかもしれません。結局このままタイムアップ。シーゾーゲームはお互い勝ち点1を分け合う結果に。

■4位争いに黄色信号。だが、まだまだこれから!
前節ブラックプール戦の敗戦に続いて、またしても勝利は得られず足踏みとなってしまい、何とも悔やまれるアウェー連戦となりました。
残り試合数、対戦相手などを考えれば黄色信号が灯ったと言えるかもしれません。しかし、まだ順位どうこうを論じるのは早いとも思う。
残り9試合。大事なのは一戦必勝で目先の試合を一つ一つ勝っていくこと。ここで悲観していてもしょうがないし、そんな余裕は無い。
どこと当たれば勝てる、どこなら落とす。そんな星勘定が無意味なことは、今季の大混戦のプレミアリーグが図らずも証明しています。
次はホームでハマーズ戦。CLも楽しみではあるけど、このハマーズ戦は本当に「勝たなければいけない」重要な一戦になります。
どんなに不細工な形でもいいから絶対に勝ち点3奪って欲しいですね。マンCやチェルシーとの直接対決まで夢を繋ぐためにも。

今日のGood デフォー。沈黙していたエースストライカーが遂に目覚めた。復活の狼煙をあげる2ゴールは見事。
今日のBad  ハットン。PK献上の場面は明らかに軽率。その他にも稚拙な対応で再三ピンチを招いた。

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【第18節 延期分】 トッテナム vs ブラックプール

イングランド・プレミアリーグ10/11 18節(延期分)

Blackpool 3 - 1 Tottenham Hotspur 
         
Stadium:ブルームフィールド・ロード

              前半   後半   合計                               
ブラックプール  2  1  3             
トッテナム  0  1  1
得点
Spurs:パブリュチェンコ
Tangerines:アダム、キャンベル、オルメロド

1011 18
Sub:Cudicini , Khumalo , Rose , Sandro


大雪の影響で延期されていたアウェーでのブラックプール戦。昇格組ながら攻撃的フットボールを志向するブラックプールの積極的な
姿勢の前に多くのチャンスを作りながら決定力を欠くと、逆に先制、中押し、ダメ押しを許し、痛恨の敗戦を喫しています。

■好感の持てるブラックプールの攻撃的フットボール
いやはや、恐れ入りました。ブラックプールの攻撃的な姿勢は素晴らしいですね。チャンピオンシップから昇格初年度のクラブの
目標は恐らくはプレミアリーグ残留だと思うんですよ。で、大概そういう場合、一番手っ取り早いというか手堅い作戦をとるならば
しっかりと自陣ゴール前に人数かけて引いて守って、少ないチャンスを縦ポン一発で狙うという消極的な策に偏りがちだと思うんです。
もちろん、それが悪いということではなくて上位クラブを相手に勝ち点を稼ぐ確率を高めるには、むしろそれが賢いやり方だと思うし、
生き残り策としては妥当だとも思う。でも、ブラックプールは違う。攻める。どこが相手でも、ホームでもアウェーでもお構いなしに攻める。
今季それほど多くの試合を観ているわけではありませんが、目にした試合はどれも同様にアグレッシブな攻撃的姿勢で臨んでいた。

この日も例外でなく、キャパシティーは少ないながらも熱狂的なサポーターの大声援を背に、オレンジ色の選手たちは躍動していた。
基本的には3トップ。前線は中央のDJキャンベルにビーティーとコルニレンコが有機的に絡む形。とにかくショートパスで繋ぐ、繋ぐ。
バックラインからも蹴っ飛ばさず繋ぐ。ただ、ショートパス一辺倒ではなく、時折大胆なサイドチェンジで局面をガラリと変えてきた。
その役を担ったのが中盤のアダム。ロングレンジのパスの精度とそのサイドチェンジのタイミングが非常に絶妙でかなり効いていました。

中盤ではパラシオスが懸命に潰そうと奔走していたが、ブラックプールは中盤での繋ぎ方が上手いのでスルスルとかわされる場面が多く、
アダム自身も中盤の底からのゲームメークに留まらず自らも前に運ぶ技術も持ちあわせているので、捕まえづらく厄介な存在でしたね。

すこぶる攻撃的なブラックプールの真骨頂と言える2点目の展開は敵ながらアッパレ。自陣深くでボールを奪うとロングカウンターを発動。
DJキャンベルがドリブルでグングン持ち上がり、右サイドを駆け上がってきたコルニレンコへ。コルニレンコはゴールに向かって切れこむと、
DFを引きつけて意表をつくヒールパス。コルニレンコが作ったスペースに今度はビーティーが走りこみ、クロスを上げると、逆サイドには
カウンターの起点となったDJキャンベルがフリーで待ち構えており、あっさりと決める。若干オフサイドっぽく見えなくもなかったが、
これら一連の流れがあまりに見事すぎて、こりゃ決められてもしょうがないかな…と思ってしまった。脱帽。なかなか面白いチームです。
このスタイルはかなりギャンブル度が高いので、これを貫くと降格の危険性と隣り合わせと感じるが、なんか貫いて欲しいな…と思いました。

■右SBにギャラス!急造バックラインが見せた脆さ
直前のCL、ACミラン戦で右SBのチョルルカが負傷し、カブールも負傷離脱中とあって当然ハットンが起用されるものと思ってましたが、
蓋を開けてビックリ。なんと右SBとして先発起用されたのはギャラスでした。ハットンはここ2試合ベンチにも名を連ねておらず、
この日も謎のベンチ外。怪我という情報も聞いていないし、どうしたんだろ?いずれにしろACミラン戦でも途中から右SBを無難にこなした
ギャラスの働きに期待することになったわけだが、結果としてはう~ん…という感じ。守備面で考えればそれほど悪くは無かったけれど、
攻撃面での貢献はほぼ期待薄。まぁ、彼の場合はもともとSBなのでSBとしての動きかた、ポジショニングは心得ているんだけれど、
ここしばらくはCBやってるし、やっぱり中央で構えてこその選手だな…と。結果的には吉とは出なかったというのが感想ですかね。

ギャラスを右SBに移してCBをドーソンと組んだのが今季は出番がめっきり減ったバソング。左利きでスピードもあり、危機察知能力は高い
選手ですが、今季はどうも落ち着かずバタバタしてる感が否めない。この日も序盤からフラフラと中盤に出ていってかわされる場面があり、
なんか嫌な予感がしてたんですが、悪い意味で的中。相手のクロスに反応したDJキャンベルをエリア内で後ろから倒しPKを献上する失態。
久しぶりに巡ってきたチャンスでアピールしたい想いも、なんとかしようという心意気も痛いほどよく解るんですが、あまりにも軽率。
このPKをアダムにしっかりと決められた。敵地でやってはいけない先制点を許し、相手に勢いと自信を与えてしまったのはいただけない。

このPK献上以外でも不安定なプレーぶりが目立ち、やや空回りしていましたね。一番気になったのが一発カットを狙いすぎな点。
頻繁に中盤まで上がっていきカットしようとしてかわされ余計なピンチを招くって場面が幾つかあった。一発カットを狙って取れれば
問題ないけど、もう少しドッシリ構えてもいいのかな~と。ドーソンとの呼吸もイマイチだったし、役割分担が曖昧だったのも気になった。
ここら辺はまだまだ若さというか経験の無さが裏目に出てる印象なので、今後改善していって欲しいですね。いいモノは持ってるわけだし。

■放てども放てども…。決定力不足は深刻
最終的には1-3なので一見すると完敗とも思えますが、内容は決して悪くなかったし、こういう結果になったのが不思議な試合でした。
こういう風に言っちゃうと負け惜しみみたいになっちゃって嫌なんですけど(笑)ブラックプールにとりたてて「強さ」は感じ無かったし、
全く手も足も出せず為す術もなくやられたわけじゃない。むしろ、試合全体を通して多くの決定機を作ったのは明らかにトッテナムで、
数多くあった決定機を一つでも決めていればまた違った結果になっていたはずの試合。そういう意味ではこれもまた自滅なんだと思います。

結果的に0-3から終盤にパブリュチェンコが一矢を報いるゴールのみに留まったけれど、もう挙げていけばキリが無いほどに決定機が多く、
もう何点も入っていてもおかしくなかったんですけどねぇ…。ゴールライン上でクリアされたものや、GKキングソンが弾き損ねが
再び掌に収まった場面、エリア内でGKと一対一となったモドリッチがGKに倒されたもののPKを取ってもらえなかった場面が象徴するように
多少の運にも見放された。勝負の世界には「たられば」は禁物とは百も承知ですが、そう嘆きたくもなるほどにアンラッキーではありました。

放ったシュートは合計で20本を超えてたと思いますが、放てども放てども一向に決まらない。まるで呪いにでもかけられたかの様に…。
ただ、放ったシュートの割に枠内シュートが少なすぎるのはいただけない。何度も崩しているにも関わらずシュートの精度が悪く、
ことごとく枠を逸れていった。最低でも枠に飛ばせば何かが起こる可能性はあるけど、あれだけ枠外ばかりじゃノーチャンスですもんね。

前半はピーナールが、後半はレノンが再三に渡って好機を演出し、2トップもよく攻撃に絡み積極的にシュートを放っていく姿勢は良かった。
特にパブの動きは良かったと思いますよ。たぶん、今季の中でもベストに近いんじゃないかな。彼には珍しく(笑)ポストプレーも
しっかりこなして中盤の攻め上がりを促していたし、惜しくもゴールには至らなかったけど、あわやゴールのヘッダーが2つもあった。

どちらもGKキングソンの驚異的な反射神経に阻まれてしまったけれど、この日一番ゴールに近かったのはパブですからね。
終盤には一矢も報いたし。試合の体勢には影響を及ぼさない場面でしたが、無得点で終えるのと、最後に1点でも返して終わるのとでは
次に向けて精神的にもだいぶ違うと思います。そういう意味ではパブはよく決めてくれたな…と。あれで少しは溜飲も下がりましたよ。

■ここはポジティブに次を見据えよう!
ここで勝ち点3を積んでいれば3位浮上も見えていた試合、しかも4位を争うライバルであるチェルシーに差をつける絶好の機会を逃したのは
何とも悔やまれますし、せっかくCLで結果を残した直後だっただけに、チームとしての底力を試される試合を落としたのは残念ではあります。
ただ、前述したとおり、内容は決して悪くなかった。「あとは決めるだけ」そういう試合だったし、そこまで悲観的になる必要は無いはず。
長いシーズンこういう試合もあるし、大事なのはこれを次に引きずらない事。格下相手に取りこぼした…と凹んでる暇はありません。
何しろシーズンはこれからが佳境。残りもわずか12試合です。ここからが本当の戦いだし、強い気持ちで戦い抜かないといけません。
決められなかったのをネガティブに捉えるか、多くのチャンスを作れた事をポジティブに捉えるか。それは選手たち次第ですよ。
幸いなことに次の試合までは間隔があきます。1週間のドバイ合宿を張る情報も伝わってるので、心身ともにリフレッシュして、
気持ちを切り替えて(シュート練習もしっかりな!笑)次に臨んで欲しい。まだまだ諦めるには早い!まだ行ける!ポジティブに行こう!

今日のGood パブリュチェンコ。課題のポストプレーもしっかりこなし、多くのチャンスに絡んだ。終盤には一矢を報いるゴールも。
今日のBad  バソング。特に前半は中途半端な対応でピンチを作り、気合が空回った。先制点の場面も軽率。

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【CL ベスト16】 トッテナム vs ACミラン(A)

UEFA・Champions League 10/11 Round of 16 1st-leg

AC Milan 0 - 1 Tottenham Hotspur 
         
Stadium:サン・シーロ

              前半   後半   合計                               
ACミラン  0  0  0             
トッテナム  0  1  1
得点
Spurs:クラウチ
Milan:

1011 CL16 1
Sub:Cudicini , Bassong , Defoe , Pavlyuchenko


いよいよ火蓋が切られたチャンピオンズリーグ決勝ラウンド。我らがトッテナムの相手はイタリア、セリエAの強豪ACミラン。
グループ首位通過の自信を胸に、意気揚々とサン・シーロに乗り込む。互いの意地がぶつかり合った熱戦の先に待っていた結末は…。

個人的にも長年に渡って夢見てきたトッテナムにとって初めてののCLの夢舞台を、今季は思う存分堪能させて頂いてるわけなんですけど、
とりわけ相手が幼少期に憧れた赤と黒の縦縞、ACミランとあって、これまでの色んな想いがこみ上げてきて感慨もひとしおの試合でした。
グループステージでインテルと対戦することになり、ジュゼッペ・メアッツァで戦うトッテナムの姿を見るのは今季早くも2度目ですが、
僕の中のイメージではやっぱりここは「サン・シーロ」なんですよね。もちろんインテルも負けず劣らず偉大なクラブなんですが、
ACミランはまたそれとは別の、もう一つの偉大なヨーロッパの巨人というか、特別なクラブの一つ。CLアンセムに痺れ、しばし絶句。感動。

■インテル戦の教訓を生かす素晴らしい立ち上がり
そんなこんなで、すこぶるテンション上がっちまって舞い上がる心を、努めて冷静に沈めながら序盤の立ち上がりに注目したわけですが、
素晴らしい試合への入り方だったと思います。思い返せばインテル戦は前年王者のオーラなのかスタジアムが醸しだす独特の雰囲気に
呑まれたのか開始2分にサネッティにゴールを許し、立て続けに失点を喫して開始15分で3点ビハインドを背負うという悪夢の展開でしたが、
そこで得たであろう教訓を生かして、しっかりとした精神状態を保ち、慎重且つ丁寧なアプローチで試合に入る事が出来ていました。

激しい雨が降りしきりスリッピーなピッチコンディション、それに加えて中途半端な戦い方で相手に主導権を握られるのを避けたいという
意図からでしょうが、この日は『クラウチへの放りこみ』という単純明快、且つ欧州の舞台では最高の武器となり得る戦術を終始徹底。
この狙いが結果的には吉と出た感があります。国内ではある程度研究され思うように成果を挙げられない事も目立つクラウチの「高さ」も、
こと欧州の舞台となれば話は別。特に序盤はクラウチが期待に応えてことごとく空中戦に競り勝ち、チームに落ち着きをもたらします。
ただ、闇雲に放り込むのではなく、ファーサイドに流れるクラウチをめがけてフィードを入れ、その落としをラフィーらが狙う形が効果的で
結果的にはゴールにこそ繋がらなかったものの、ミラン守備陣を再三に渡って混乱に陥れることには成功したのではないかな…と。

■堅固な守備ブロックでミランの強力な攻撃陣に対抗
この日のミランの前線はロビーニョとイブラヒモビッチの2トップにトップ下のセードルフが絡む形。名前を並べただけでも強烈ですが、
やはりズバ抜けた能力を持つ選手なので、この前線をいかに抑えるか…が試合の行方を左右する鍵だったのは言うまでもないでしょう。
まず何と言っても一番の脅威のイブラヒモビッチ。高さもあり、身のこなしもしなやかで、時に理不尽とも思えるゴールを叩き込む
スペシャルなストライカーをドーソン、ギャラスのCBコンビがしっかりと体を預け自由にさせませんでした。特に際立って良かったのが
ドーソンの対応。時折イブラ目がけて放り込まれるボールもことごとく跳ね返して、制空権を最後まで握らせなかったのはお見事。


ドーソンの高い集中力は最後まで途切れなかった。後半はかなり押し込まれてセットプレー含めてピンチの場面は多かったけれど、
ヘッダーでのクリアはどれも力強く、一対一での対応も負けなかった。また、ゴメスのビッグセーブも触れないわけにはいかないだろう。
後半開始早々に立て続けに3本のCKを浴び、ジェペスにドンピシャのヘッダーを喰らったが素晴らしい反応で弾きだしてみせると、
直後にもT・シウバからの浮き球を受けたジェペスの至近距離からのヘッダーも再び魂のセービング。この守護神の二つのビッグセーブ
なくしてクリーンシートで終える事は出来なかった。彼もまたこの試合の勝利の立役者の一人。気合が入ってたし、素晴らしい反応でした。

粘り強い守備とタイミングの良い攻撃参加で貢献したチョルルカ、抜群のスピード、巧い体の入れ方でピンチの芽を摘んだエコトの
両SBの健闘も光り不安視されたバックラインには安定感が感じられましたが、それにも増して出色の出来だったのが両CMFの二人です。
パラシオスは昨季の良かった頃を彷彿とさせるアグレッシブな守備で中盤を制圧し、サンドロはどこまでもいやらしく付いていく
徹底的なマーキングと、局面のぶつかり合いにも負けない屈強さを見せてくれた。本当にこの日のサンドロは危険になりそうな所には
常に顔を出してことごとくピンチの芽を摘んでいたし、パスの受け手としても出し手としてもかなり積極的に絡んいたように思います。

ミランがあまり激しくプレスに来なかった事もありますが、この日は中盤からの組み立てが非常にスムーズ。特に前半は流れるように
パスが繋がってボールをキープする時間が長かった印象で、両CMFのポジショニングが巧みで、散らしのパスも良かったです。
イブラヒモビッチやロビーニョにそれこそコバンザメのようにくっついて、絶対に自由にさせない働きがとても素晴らしかった。
この日は両CMFを筆頭に攻撃から守備に切り替わった時の切り替えの速さが目立ちました。一人がボールサイドに寄せて時間をかけさせ、
その間にしっかりとバックラインを中心に守備体系を整え、中盤と連携して潰していく。これが徹底されていたのが良かったです。

■相次いだ負傷交代、フラミニの愚行、荒ぶるガットゥーゾ
試合の序盤には俊敏な反応で対処していたミランのGKアッビアティが負傷により交代。担架で運ばれましたが首に何か巻いてたようなので
接触の際にムチウチのような感じになっちゃったのかな?見た感じではよく分からなかったけど。アクシデントを受け、アメーリアが入る。
ミランとしては前半の早い段階で予期せぬアクシデントによって一枚交代カードが少なくなったのは誤算だったかもしれませんね。

しかし、負の連鎖はトッテナムにも。フラミニの両足の裏を見せて飛び込む悪質なタックルを受けたチョルルカが担架で運ばれてしまう。
この場面、フラミニは遅れてタックルにいったわけではないし、しっかりとボールを捉えてはいます。しかし、両足はいかんですよ。
イエローカードで済んだのがラッキーで、本来ならば一発退場が妥当。もしもあのタックルがチョルルカのすねを直撃してようものなら
骨折必至の極めて悪質なタックルです。後に謝罪したようですが、一人の選手生命を奪いかねないプレーだけに猛省を促したい。

どんなに言い逃れようが問答無用に「非道」なラフプレーであり、イエローで済ました主審の判断にも疑問符をつけざるを得ませんね。
チャーリーの負傷を受けて長期離脱から復帰したウッドゲイトが投入される。これは嬉しかった。不幸中の幸いというやつですな。
苦しんで苦しんで苦しみ抜いた末に、なんとCLで復活。あそこでバソングでなくウッディを起用したレドナップがある意味凄いけど(笑)
だって普通に考えたらかなりのギャンブルだよ。でも、そこは流石のウッディ、ブランクを感じさせず。ギャラスも右SBを無難にこなしてた。

このフラミニのタックルにも激しい憤りを禁じえませんが、もう一人目立ってた選手いましたね。事あるごとに激昂して荒ぶる男が(笑)
判定にはダダっ子の様にゴネて不満を全身で表し、相手のコーチの胸を小突き、試合後には相手ベンチに向かって行き、一悶着起こすと。
こんなお騒がせ男がキャプテンマーク巻いてるってんだから笑っちゃいますよ。まぁ、フラミニに比べれば微笑ましいですが。

前提として言わせて頂ければ、僕はガットゥーゾは嫌いではないんですよ。むしろ闘志を前面に押し出しファイトする彼のような選手は
どちらかというと好きな部類ですらある。ただ、どんな事情があれど相手のコーチに噛み付いたり、試合後に詰め寄るのはいただけない。
ただ、彼は彼なりに上手くいかないチームを鼓舞しようという主将としての責任感からあのような態度になったのかもしれませんし、
ああいうのも一種の「焦り」の成せる業。チームがうまくいってればあそこまでイライラすることも無かったはずで、彼をあそこまで
駆り立てたのはトッテナムの好パフォーマンスの裏返しと言えるのかもしれないな…と思ったり。我を忘れた時点である意味負けですよ。

■高速カウンター炸裂。スピードスター、レノン!
ピーナールは気の利いたポジショニングで、ラフィーは抜群のキープ力とトリッキーなシュートなどで幾つか見せ場は作った。
二人とも及第点以上の働きはしていたし、レノンも対面するアントニーニを再三に渡って脅かし、サイドの攻防を制してました。
「トッテナムらしい」攻撃はあまり見せられませんでしたが、アウェー仕様の大人の戦い方が出来ていたのは高く評価してもいいでしょう。

ただ、前半はそれなりにボールもキープ出来ましたが、後半はミランが攻勢に出てきてトッテナムは守備に追われる時間帯が大半でした。
しかし、残り時間を10分を切ろうかというところで、トッテナム得意の高速カウンターが炸裂。貴重な先制弾が最高の形で生まれます。
サンドロが奪ったボールを虫垂炎の手術明けでこの日は途中出場だったモドリッチが素早くレノンへ。ボールを受けたレノンは自慢の快足を
飛ばし右サイドを疾走。グングンと加速しながら突進するレノンを止める術は無く、鋭く切り裂いたレノンはクラウチへ最高のお膳立て。

レノンが最後のDFをかわして折り返した時点で勝負ありでしたね。クラウチはただ決めるだけでしたから。でも、こういう簡単なのを
あっさりと外すのがクラウチだったりするので割とヒヤヒヤしましたけど(汗)ちゃんと決めました。疑ってごめんよ、クラウチー(笑)
戦前ベイルの不在を嘆く声を多く目にしましたが、僕は全く心配してなかったです。なぜならレノンがいるじゃない!と思ってたから。
期待通りにサイドをブッちぎってくれて嬉しい限りです。ベイルだけが注目集めがちだけど、元祖スピードスターを忘れるべからず。

結局1-0で勝利。引き分けでも、最悪負けてもアウェーゴール奪ってホームに繋いでくれれば御の字と思ってたので、嬉しい誤算でしたね。
ただ、勝利に値する試合内容ではあったと思います。最後のイブラヒモビッチのファール(オフサイド?プッシング?)はヒヤっとしたけど。
敵地で先勝と最高の結果が出ましたが、これで勝ち抜けが決まったわけではない。H&Aで考えるなら、あくまで前半が終ったに過ぎません。
この日の結果を自信としても構いませんが過信になってはいけない。次は得意のホーム。本来の力を発揮しての快勝に期待したい。
幸いあと1ヶ月時間が空くのでベイルやハドルストン、キングら怪我人の復帰も見込める。今回はミランも怪我人が多かったようなので、
お互い出来るだけベストな形でぶつかれればいいですね。この日、負傷交代したチョルルカとアッビアティが軽傷であることを願ってます。

今日のGood サンドロ。粘り強い対人守備と献身的なハードワークで強力なミラン攻撃陣に喰らいついた。
今日のBad  該当者なし。全員がビッグゲームに呑まれず、しっかりと各々の役割を果たした。

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【第27節】 トッテナム vs サンダーランド

イングランド・プレミアリーグ10/11 27節

Sunderland 1 - 2 Tottenham Hotspur 
         
Stadium:スタジアム・オブ・ライト

              前半   後半   合計                               
サンダーランド  1  0  1             
トッテナム  1  1  2
得点
Spurs:ドーソン、クラニチャール
Black Cats:ギャン

1011 27
Sub:Cudicini , Bassong , Khumalo , Woodgate , Crouch


今季は手堅い守備を武器にヨーロッパを伺う位置につけている難敵サンダーランドとの一戦は開始早々に先制される苦しい展開ながら
執念の追い上げを見せての逆転勝利。リーグ戦の連勝を3に伸ばし、直後に控えるCL決勝ラウンド1回戦に向けて弾みをつけています。

■前半:相手の激しいプレスに圧される劣勢の展開
試合は開始早々からサンダーランドの前線からの激しいプレスにさらされ、思うようにリズムが作れず非常にタフなゲームとなりました。
先制したのは序盤から試合を優位に進めていたサンダーランド。リチャードソンがサイドから起点を作りクロスを放りこむと、
若干マイナス気味に流れたもののギャンが素晴らしいコントロールでボールを収め、鋭い反転からのシュート。これが左隅に決まる。
マークにつくドーソンも一瞬対応が遅れ、ゴメスも懸命に手を伸ばしたものの及びませんでした。この場面、ギャラスがスパイク交換の為に
外に出ていた時間帯で、それが失点に繋がってしまうという失態。ちょっともったいない失点でしたが、ギャンの得点感覚と個人技を
褒めるべきかもしれません。ギャンはその後も1トップとして抜群の存在感。キープ力もあるし、裏へ抜け出すスピードも驚異的で、
緩急をつけるマルブランク、突破が魅力のリチャードソンに新加入のセセニョンが絡むアタッカー陣はなかなかに手強かったな…と。
今季はチェルシー戦での3-0完勝を含めて、上位陣相手にも互角に渡り合い、ここまで7位をキープしてるのもうなずけるというもの。

前半は完全に主導権を握られ、チャンスらしいチャンスはほとんど作れずじまい。前半のチャンスといえば、覚えているだけでも
ニコのヒールパスを受けたパブが苦しい体勢でシュート放った場面とオーバーラップしたエコトのクロスがDFにブロックされた場面くらい。
サンダーランドがかなりアグレッシブな守備を仕掛けてきたことで、中盤で自由にパスを回させてもらえず、苦し紛れのバックパスが多く、
バックラインからの前線へのフィードも著しく精度を欠いたことからセカンドボールを拾われ、波状攻撃を許す苦しい時間帯が続きます。
2トップのデフォー&パブリュチェンコにはほとんどボールが届かず前線は孤立し、中盤の激しいせめぎ合いでも相手に分があり、
リズム良くポンポンとパスが繋がるサンダーランドとは対照的に、スパーズはまともに攻撃の時間すら与えてもらえませんでした。

トッテナムにとってはかなり厳しい展開でしたが、前半終了間際にセットプレーから同点に追いつきます。ピーナールの蹴ったCKを
中央で待ち受けたドーソンが執念のヘッダー。ギャラスがGKゴードンの視界を遮る好プレーも手伝ってゴードンの股間をすり抜けゴール。

このゴールは非常に大きかったですね。ほとんど何もさせてもらえなかった45分でしたが、セットプレーのワンチャンスをゴールに繋げ、
いい形で後半を迎える事が出来た。もしもこのゴールが無かったら後半も前半同様にズルズルやられてたかもしれない。そう思わせる程に
この日の前半の両チームの出来には差があったし、このゴールは押せ押せムードのサンダーランドに冷水を浴びせたという意味でも、
価値のある同点弾だったように思います。ギャラスのナイスアシスト(?)もグッジョブ。スパイク交換の失態を少しは取り返したな(笑)

■後半:執念で逆転。ネバーギブアップの精神
後半も開始早々、リチャードソンがドーソン、チョルルカ2人のマークをものともせずにキープしてCKを奪取するなどサンダーランドが前半の
勢いそのままに攻勢に出る。ドーソンの同点弾でも流れは変わらないか…と心配が募ったものの、ここで頑張ったのが右サイドの二人。
まずはピーナール。機を見て相手守備陣にとって嫌がる絶妙なタイミングと危険な位置にスッと入り込んでいくポジショニングが巧みで、
精度の高いクロスを放りこみドーソンの頭にピンポイントで合わせてチャンスを創りだすなど、次第に流れを手繰り寄せる。
守備でも一切手を抜かず、一列後のチョルルカをしっかりサポートして二人で連携して挟み込んでボールを奪う場面も見られた。

前線からの激プレスでやや運動量が落ちたサンダーランドを尻目にようやくリズムを掴んだトッテナムが反撃に転じると、迎えた57分。
今度はチョルルカがスペースへサンドロを走らせる絶妙なパスを通す。受けたサンドロがクロスを放りこみ、DFに跳ね返されたものの
そこに詰めていたのがニコ。浮き球をしっかりとミートする素晴らしいダイレクトボレーが豪快にゴールネットに突き刺さり逆転!

見よ、この爽やかな笑顔!(笑)前節に引き続き貴重な決勝ゴールを叩き出す素晴らしい活躍。全く恐れ入りました。よっ!イケメン!
チョルルカが起点となり、最後はニコがフィニッシュ。共に先発の座を奪われたいた二人のクロアチアンが最高の結果を出しましたね。

攻守に渡って素晴らしい働きをしていたピーナールが怪我で退くアクシデントはあったものの、レノン、パラシオスを立て続けに投入し、
終盤に受けたサンダーランドの波状攻撃をチームの全員が集中力を切らさず戦い、しっかりと耐えぬいてタイムアップ。
ロスタイムまでハラハラさせられたけど、スタジアム・オブ・ライトでのサンダーランド戦を逆転勝利で終える事が出来ました。
2トップが連携で崩した場面は皆無だし、そもそもFWを有効に活かすような戦い方も出来ていない。デフォーの動きは終始冴えなかったし、
パブもほとんど仕事していない。純粋なサイドアタッカー不在で攻撃が中央に偏り気味、エコトは集中欠いて、得意のフィードもてんでダメ。
ツッコミどころは多々あるけど、この日は離脱者も多いし、内容云々よりも結果が欲しい一戦だったのでよしとしましょう。

■示した層の厚さ。控え組の意地
この日はモドリッチが虫垂炎で、ベイル、ラフィーが共に怪我で欠場し、レノンは直後に控えたCLを見据えたであろう温存でベンチスタート。
今季はなかなか出場機会が得られず不遇な時期を過ごしていたニコにとって、レギュラー奪取をアピールするまたとないチャンスでした。
そんな中、先発で送り出したレドナップの期待に応えてしっかりと結果を出した。彼にとっても、チームにとっても大きいゴールでしたね。
この日のニコは守備でも懸命に体を寄せて頑張っていたし、モドリッチやラフィーがいない中で懸命にゲームをつくろうと奮闘していた。
ゴールして以降は少し存在感が薄れてしまったのが惜しいけど、全体を通してはよくやったと思うし、及第点以上の働きではありました。

そして、個人的に讃えたいのが両CMFの二人。ジーナスとサンドロ。前半はサンダーランドの激しいプレッシングに苦しめられ、
細かなミスが目立ったけれど、後半になってきちんと修正。共に運動量豊富に中盤を走りまわり、懸命にスペースを埋め、体を張った。
サンドロがとても良かったですね。守備も頑張ってたし、前線のスペースに走りこんで攻撃に絡む姿勢も何度か見られて非常にポジティブ。

前半のシュートはちょっと滑って体勢を崩したけれど、走りこむタイミングは完璧だったし、ニコの決勝弾も彼の飛び出しから生まれたもの。
今夏に加入以降、出場時間の短さもあってどういう選手なのかイマイチ特徴が掴めなかった彼ですけど、なんとなく彼の持ち味というか、
得意とするプレースタイルが垣間見れたような試合だったと思いますね。正にBox-to-Boxといった感じ。攻撃のセンスもなかなかありそう。

一方のジーナスは攻撃参加は出来ずじまいだったけれど、常に味方がパスを出し易い位置にポジションをとってパス回しの潤滑油になり、
相手ボールになると攻撃を遅らせるポジショニングの巧みさが目立った。サンドロとのコンビは初めてで最初は役割分担が曖昧だったけど、
サンドロが前線に飛び出していけるように守備に専念してサポート役に回り、ピンチになりそうな場面では体を投げ出して防いでみせた。

ハッキリいって地味ですよ。今日のジーナスのような仕事は。ぼ~っと観てたら何もしてないように見えるから。でも、違う。
彼がどれだけ汗をかき必死に走ったか。ロスタイムで誰もが疲労困憊の中、一番疲れてるはずのジーナスがプレスかけてましたよ。
ああいう姿勢が逆転を生むし、苦しい展開を凌ぐ事に繋がるんです。ニコのゴールも素晴らしい。だけれど、同じぐらいジーナスの
ハードワークを僕は讃えたいですね。もちろん、サンドロも。この日は凡ミスも少なかったし、今季の中では一番いい出来だったのでは。

ニコやチャーリーにしても、両CMFにしても、今季ここまでは主力とはいえず控え組(この表現はあまりすきじゃないけど)の選手たち。
でも、こういう選手たちが主力の離脱の穴を埋める活躍を見せてくれるととても嬉しいですし、チームのレベルはまた一段上がる。
敵地で先制されながらも逆転で勝ち点3を持ち帰ったこの日の結果は、この先の終盤戦に向けて重要な意味を持つ勝利なんじゃないかな。

今日のGood チョルルカ。彼らしい堅実な守備は見ていて久しぶりに頼もしさを感じた。逆転弾の起点となるパスもお見事。
今日のBad  デフォー。彼を生かせない「供給する側」の問題もあるが、それを差し引いても存在感が希薄。

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【第26節】 トッテナム vs ボルトン

イングランド・プレミアリーグ10/11 26節

Tottenham Hotspur 2 - 1 Bolton Wanderers 
         
Stadium:ホワイトハートレーン

              前半   後半   合計                               
トッテナム  1  1  2            
ボルトン  0  1  1
得点
Spurs:ファン・デル・ファールト、クラニチャール
Trotters:スタリッジ

1011 26
Subs:Cudicini , Bassong , Hutton , Sandro


ホーム、ホワイトハートレーンにボルトンを迎えた一戦は、途中出場のクラニチャールがロスタイムに強烈ミドルを叩き込み勝利。
アウェーで2-4と惨敗を喫した相手にしっかりとリベンジを果たし、混戦のチャンピオンズリーグ出場権争いに望みを繋いでいます。

■前半:ぬか喜びの連続に溜まるフラストレーション
前半は何とも奇妙な展開でした。それを演出したのは主審のマーク・クラッテンバーグ。必要以上に高圧的な態度と神経質なジャッジが多く、
幾度と無く物議を醸した主審ですが、この日もご他聞に漏れずやってくれました。彼には何度も不可解なジャッジで混乱させられましたし、
今季もマンU戦のナニのハンド見逃しのゴールは記憶に新しいところなので、試合前から嫌な予感はしてたんですが案の定ですよ(苦笑)

まずは開始5分。デフォーがサイドに流れてボールをキープして相手のファールを誘う。するとラフィーのFKがゴール前の混戦をもたらし、
チョルルカが詰めたボールをK・デイビスがエリア内でハンド。奪ったPKのチャンスをラフィーが落ち着いて左隅に決めて先制します。


疑惑の場面はそのわずか1分後に。デフォーが中央からドリブルで突進し、相手DFを引きつけてクラウチを飛ばして左サイドのレノンへ。
これが見事に通るとレノンはエリア内で鋭くカットイン。この動きにリケッツがたまらず足を引っ掛け、開始6分にして早くも2本目のPK奪取。
キッカーはラフィー。先程のPKと全く同じコースに冷静に決めて早くも2-0。こりゃ、大分楽な展開になったぞ!と喜んだのも束の間、
なんとPKやり直しの判定。蹴る前にデフォーがエリア内に入った…というのがその理由で、厳密に言えば主審の判定は正しくも思えますが、
これってPKではよくある光景で、大概の場合は細く咎めないですよね。それでもルールだと言われれば仰る通りで返す言葉も無いけど、
どうも主審のさじ加減一つというか、わずか1分の間に連続したPKで判断が偏った印象が否めない。まぁ、僕がクラッテンバーグを色眼鏡で
見ているだけかもしれませんが、なんか納得いかないんだよなぁ…。これで取るなら全部のPK厳密に取れよ!と。そうじゃないでしょ?

当然、決めて一度は喜んだラフィーも不満を顕に。で、やり直しのPK。ラフィーの表情、佇まいを見て蹴る前から外すな…と思いました。
そういう嫌な予感ってのは大体当たるもんでして、2点リードだったはずが1点リードに留まる。その後、ラフィーはこの判定をひきずってか、
終始イライラしてプレーが雑になっていましたね。まぁ、気持ちは分からなくは無いんだけど、彼は割と判定とか試合展開によって
プレーの質に波が出るタイプなのかな…と。この日に限らず、そういう場面が多い印象。闘志溢れるプレースタイルはとてもいいんですが、
どんな展開でもメンタルを適正にコントロールするのは選手にとって重要な要素ですからね。ちょっと気になったので補足までに。

2度目のPK失敗で2点差をつけることは出来ませんでしたが、この日の試合の進め方は悪くなかったです。デフォーは中盤からのパスを
引き出す動きを再三繰り返していたし、時折バックラインからのクラウチへのフィードも織り交ぜて2トップへ楔のボールが数多く入り、
そこからサイドへと展開する形が見られた。両セントラルMFの出来も良く、ジーナスは効果的なサイドチェンジでリズムを生み出し、
パラシオスはしっかりと中盤でプレッシャーをかけてボールを奪うと、自らドリブル突進でシュートまで持ち込む積極性が目立った。
欲を言えば2トップにボールが入ったときにもう少し押し上げてサポートしたかったが、全体のバランスを考えれば難しいところ。
ただ、ショートパスで窮屈な中央突破に終始していたここ数試合に比べ、ピッチを幅広く使った攻めが出来ていたのは好印象でしたね。
エコト、ドーソンのフィードが非常に正確だったのと、両SBがタイミング良く前に出ていって攻撃に厚みを出せていたように思います。

ラフィーのクロスをデフォーがドンピシャで合わせてゴールもオフサイド判定。前半終了間際にはクラウチの落としを相手DFがエリア内で
ハンドしたかに見えたが、またしてもオフサイド判定と、一瞬喜んで結局ぬか喜びで終わるの連続で少々ストレスの溜まる前半でしたね。

■後半:ボルトンの攻勢に防戦一方
後半も立ち上がりは前半同様にトッテナムが主導権を握る展開。ボールを保持して、サイドを効果的に使って幾つかチャンスを作る。
しかし、ボルトン守備陣の粘りの前にゴールが奪えずにいると一瞬の隙を突かれ失点を喫します。中盤で相手にボールを奪われると、
M・デイビスのドリブル突破を許し、カットしに間合いを詰めたドーソンの空けたスペースをスタリッジに上手く使われてしまった。
難しい判断ではあるけど、ドーソンはもう少し上手く対応しなければならなかったし、ゴメスもほぼ正面なんだから弾かないといかん。
前節はスーパーセーブ連発でチームを救ったゴメスですが、この日のようになんてことないシュートをあっさりと決められる事が多いので、
もっと安定感が欲しいですね。やっぱりGKに一番必要なのは安定したセービング。派手なセーブよりも毎試合淡々とでも磐石な働きです。

ピーナールとデフォーのワンツーで崩してのシュートやジーナスが強引にドリブルで仕掛けて自ら得たFKを放つもポスト直撃など、
押し気味に試合を進めながら同点に追いつかれると、ここから一気にボルトンに流れが傾く。今季はO・コイルの元、ロングボール主体の
戦術から、小気味良いリズムで細かくパスを繋ぎ攻撃するスタイルとの共存を目指し、中位に押し上げたボルトン。この日も、
前線のデイビス、エルマンデルへ早めに楔を入れるのを軸に、両サイドを上手く使うホールデンにチェルシーから加わったスタリッジが
スピードと強引にシュートに持ち込む積極性でアクセントをつけ、なかなかに脅威でした。トッテナム守備陣は失点後ズルズルとラインが
下がり、相手の攻撃をクリアで跳ね返すのが精一杯、しかもそのクリアもことごとく拾われ波状攻撃を許すという苦しい時間帯が続きます。
結局、何度か攻め立てるものの時間だけが刻々と進み、ロスタイムへ突入。ホームで、しかも勝てたはずなのに…と諦めかけましたが…

■レドナップ采配ズバリ。ファンタスティック!ニコ!!


最後の最後に劇的な展開が待ってました!それも、決めたのは今季ベイルの大活躍の影に隠れ、ほとんど出場機会が与えられず
不遇の時期を過ごしていたニコ。途中から投入されると指揮官の期待に応え、貴重な勝ち点3をもたらす大仕事をやってのけました。
相手DFのクリアボールをレノンが拾い、こちらもクラウチに変わって投入されていたパブリュチェンコへ。パブは落ち着いてニコに繋ぎ、
受けたニコがシュートフェイントでかわして左足一閃。強烈なシュートが見事にゴールネットに突き刺さり歓喜に沸くWHL…と我が家(笑)

いやいやいや~。最高ですよ、ニコ。今季は試合に出れない苦しい日々が続き、移籍希望まで口にするほど悩んでいた彼が、結果如何では
CL出場権を得られる4位以内への挑戦権にすら黄色信号が灯りかねない一戦で、自らのゴールでチームの危機を救ってみせた。
これは本当に嬉しかったし、久しぶりに彼の弾ける笑顔が見られて最高の気分でしたね。もちろん、アシストしたパブもグッジョブ!

それにしてもレドナップの采配がズバリでしたね。この試合は久しぶりにハリーマジック炸裂!といっても過言じゃないと思います。
前半の出来を見て、スパっとラフィーを下げて後半頭からピーナール。まずこの決断が素晴らしかった。これでいいんですよ、これで。


確かにラフィーはスペシャルな存在。これは疑いようのない事実。しかし、決してアンタッチャブルにするべきではないんです。
出来がイマイチならスパっと変える。これが今までは出来なかった。特にこの日のように4-4-2ならば思い切ってラフィーを下げる決断を
下したのは正しかったと思います。代わりに入ったピーナールは積極的にボール回しに顔を出し、周囲との連携でチャンスを幾度も作り、
パブリュチェンコは決勝点をアシストし、ニコは劇的な決勝弾を決めた。交代投入された3人がそれぞれ役割を果たし、勝利に導いた。

昨季に4位を達成した一番の原動力は何か?それは『誰かがか欠けたら誰かが埋める』というチームの結束力と日替わりヒーローの存在。
この日のスパーズにはチームの心臓であるモドリッチも、ヨーロッパを震撼させて一躍スターダムにのし上がった感のあるベイルも不在。
更に言えば、中盤の底で長短のパスでゲームを作るハドルストン、守備の要で主将のキングをはじめ多くの負傷離脱者を抱えていた。
それでも、勝った。しかも、試合を決めたのはサブに甘んじていたパブであり、ニコだ。これこそが、チームというものです。

今後も苦しい戦いが続く。CLの決勝トーナメントも間近に迫ってるし、リバプール、チェルシーは復調気配。加えて大型補強も施した。
それでもトッテナムは最後までこの争いに喰らいついていかなければならない。この日の勝利の持つ意味はとてつもなく大きいと感じます。
ここ最近は勝利から遠ざかっていたもののリーグ戦も連勝。再び上昇気流に乗るために、次の試合は重要!次もしっかり勝とう!

今日のGood レノン。前半は左サイド、後半は右サイドで抜群のキレを見せて相手に脅威を与え、多くの好機を作った。
今日のBad  ゴメス。失点シーンは集中を欠いた印象。決して難しいシュートでは無かっただけに、止めて欲しかった。

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【第25節】 トッテナム vs ブラックバーン

イングランド・プレミアリーグ10/11 25節

Blackburn Rovers 0 - 1 Tottenham Hotspur 
         
Stadium:イーウッド・パーク

              前半   後半   合計                               
ブラックバーン  0  0  0             
トッテナム  1  0  1
得点
Spurs:クラウチ
Rovers :

1011 25
Sub:Cudicini , Pletikosa , Khumalo , Woodgate , Kranjcar , Pavlyuchenko


イーウッドパークで行われたブラックバーンとの一戦は、苦しみながらも前半早々のクラウチのヘッダーで挙げた虎の子の1点を
守護神ゴメスのビッグセーブ連発と守備陣の踏ん張りでなんとか守りきり1-0辛勝。リーグ戦ではおよそ1ヶ月ぶりの勝利を飾っています。

■帰ってきたウッドゲイト、対照的な両CBの出来
キング、カブールが負傷離脱に加えてドーソンがFAカップに受けたレッドカードにより出場停止。CB陣の駒不足が心配されましたが、
トッテナムにとっては頼れる男が帰ってきました。長期離脱していたウッドゲイトが久々のベンチ入りを果たします。これは朗報。
今冬に新加入したクマロもベンチ入り。ウッディのいきなりの先発起用も期待されましたが、流石にまだ実戦で起用する段階には無いようで
先発起用されたのはギャラスとバソングのコンビ。しかし、この二人の出来が非常に対照的でした。まずギャラス。彼は素晴らしかった。
ブラックバーンは基本的にシンプルに前線目がけてロングボールを放り込んでくる攻撃が多く、サンバ、ネルセンら屈強で高さもある
選手が参加するセットプレーは迫力満点なんですけど、そんな彼ら相手にしっかりと跳ね返してたし、対応も落ち着いていました。

一方のバソングはすこぶる不安定。判断の遅さや、バックパスに寄せてくる選手への対応にもたつきヒヤリという場面が幾つか。
相手との競り合い含めて空中戦での対応は問題無いように見えましたが、一対一での守り方や状況判断の悪さは気になりました。
エコトのスピードを活かしたカバーリングに助けられる事も多かったし、CBを安心して任せるには少々心許無い印象。もう少し頑張れ!
両SBの出来も補足として触れますがエコトは前述したとおり堅調、且つバソングの不出来をカバーまでしていたので高く評価したい。
一方のチョルルカはイマイチ。簡単に裏を取られるらしくない場面もあったし、攻撃参加でもいいクロスは少なく未だ本調子には遠いかな。
せっかく久しぶりに巡ってきたチャンスだったのにもったいない。こういう機会を活かさないとハットンからレギュラー奪えないぞ。

■神がかりのセーブを連発!久しぶりのゴメスオンステージ!
バソングが不調だったこともあったし、チーム全体がリズムを作れずじまいの展開だったので決定的なピンチを迎えた場面が多かったです。
しかし、今日ブラックバーン攻撃陣の前に立ち塞がったのは今季はイマイチ本領を発揮出来ずにいたゴメスでした。再三に渡って
浴びた近距離からの強烈なシュートを脅威的な反射神経と機敏な動きでことごとく弾き出して見せた。何度やられた!と思ったことか。
その度にゴメスがビッグセーブを連発し、ゴールにしっかりと鍵をかけた。今日のゴメスは紛れも無くヒーローであり守護神でしたね。

神懸ったセービングの数々でどれも凄かったけれども、前半のGKロビンソンのフィードから生まれた混戦でのセービング2連発、
後半開始早々スルーパスに抜け出したディウフとの一対一でのセーブ、わずかにエリアの外からのペデルセンの強烈なFKのセーブは
特に価値があったと思います。どれも危ない場面だったし、傾いた流れをなんとか引き戻すには十分すぎる程のビッグセーブでした。
本来であればGKが目立つのは好ましくは無いんですけど(苦笑)たまにはゴメスが獅子奮迅でチームを救って勝利ってのもいいよね。

■期待された2トップの出来に明暗
全体を通して見ればブラックバーンに圧される非常に厳しい展開だったので試合開始早々に生まれたクラウチの先制ゴールは大きかった。
中盤のラフィーからのフィードも素晴らしかったですが、空中戦では無双のサンバに悠々と競り勝ちヘッダーを叩きこんだクラウチは見事。

尋常じゃない高さでしたからね。今季はリーグ戦のゴールが少なく、批判も浴びていただけに本人もさぞかしホッとした事でしょう。
ただ、ゴールは値千金の決勝弾となったので良かったんですが、その後のデフォーとの連携や、FWとしての働きには不満も残りました。

クラウチにも増して出来が悪かったのがデフォー。キレ無し、崩しのアイディア無しで完全にブレーキ。レノンからの最高のお膳立ても
決められず後半途中に退きましたが、心配になる出来。今季は未だエースFWとしての働きをしていませんがそろそろ爆発してもらわんと。
FW補強が失敗に終わった今、デフォーにはしっかりして貰わんと困ります。不慣れな1トップが多いので弁解の余地も多少はあるけど、
この日は2トップなので言い訳は出来ないし、どうも相手の脅威になるような裏への動き出しとか積極的にシュートを放っていく姿勢が
影を潜めている印象です。もちろん、FWにだけ責任を押し付けるのは筋違いですが、彼自身ももう少し貪欲にゴールを狙って欲しいな。

■レノンの左サイド起用、ラフィーを組み込んでの4-4-2は未だ課題も…
中盤は苦しい台所事情でピーナール、ベイルが怪我、モドリッチが試合前日に腹痛を訴えたようで、急性虫垂炎により緊急手術。
これを受けてレドナップは久しぶりに4-4-2をチョイス。随分と久しぶりだなぁ~と思って調べたら12/13のチェルシー戦以来みたい。
そんな中でも注目すべきポイントとしては『レノンの左サイド起用』だったとは思うんですが、この試合に関しては上手く機能していたとは
言い難かったかな…と。対面するのはスピードに乏しいサルガドですし、ラフィーの特性など色んな要素を踏まえての決断でしょう。
ニューカッスル戦で途中からレノンを左に移して良かった事もその決断を後押ししたんだと思いますが、どうしても左サイドにいると
縦に抜けてのクロスよりかはカットインしての仕掛けに頼る場面が多くなり、相手もそれを読んで上手く対処していたのでレノン自身が
サイドからの仕掛けでやり辛そうというか、窮屈にプレーしているように見えましたね。結果としてレノンの良さを引き出すには至らず。

ベイルが負傷離脱している現状、彼を左サイドに置く事自体はそんなに否定的ではありません。単純にニコを使えば…と思わなくもないけど、
レノンが中に切れ込んでのシュートと、縦に抜けてのクロスの両方の精度を上げられるのだとすれば、プレーの幅は格段に拡がるし、
単純に右からクロスを連発するより相手への脅威も増すと思うから。ただ、それがどちらも中途半端になってしまうのならば問題ですけど。
この試合では後者になってしまいましたね。ただ、彼自身の体のキレは悪く無かったと思います。カウンターからスピードに乗って
中央をドリブルで疾走して、デフォーの決定機をお膳立て(デフォー決めろよ!怒)したり、左サイドでボールを受けるや、すぐさま
鋭くカットインして相手を振り切りながら強烈なシュートを見舞ったり。この場面、惜しかったですよ。腰もしっかり回ってたし、
シュートにも威力があり枠をしっかり捉えていた。悪い時の彼ならせいぜいヒョロヒョロのシュートだし、枠をふかしていたもんね。

右サイドで起用された(といってもフリーダムだけど)ラフィーも先制点のアシストこそあったものの、あまり見せ場は多く無かった。
流石のキープ力でアクセントをつけたり、気の利いたサイドチェンジが効果的でしたが決定機を作り出す働きはあまり出来ませんでした。
また、どうしてもポジショニングが自由気ままなので、右サイドにスペースが空きがちになるし、守備面での貢献もさほど期待出来ないので、
(まぁ、この日は彼なりに守備にも懸命に参加はしてましたが)ジーナス、パラシオス、加えて言えば一列後ろのチョルルカへの負担が
大きかったかな…と。モドリッチがいないこともあり、2トップだったのでゲームメークに重きをおいていたこともあるけど、
やっぱり彼は出来るだけゴールに近い位置でボールを預けて、ゴールに直接絡む仕事をさせた方が合ってる気がしないでもありません。
あと、ラフィーを右サイドで使うなら右SBはハットンの方が良さそう。必然的に使えるスペースが空くので攻撃参加しやすいから。
この日も何度か空いたスペースをチャーリーが使っていたけど、残念なクロスで敢え無く攻撃ターン終了ってのが目立った。

■得点力(決定機)不足は深刻かも…
個人的には今季の1トップが未だにしっくり来ていない事から、苦渋の決断とはいえ4-4-2への回帰は大いに歓迎するところでしたし、
ラフィーを組み込んでの4-4-2で機能してくれないものか…と期待していました。しかし、試合後の感想としてはう~ん…という感じ(笑)
この…が示す微妙な感覚が試合を観ていた方ならお察し頂けるものかとは思いますが、イマイチ良い感触は得られなかったなぁ…。
何が悪いのかな~と色々考えた末に、イマイチ考えがまとまりませんでしたが、シュートが少ないような気はするんですよね。
決定力不足というよりかは決定機そのものが少ないというか。それはこの日に限らずここ数試合の傾向かな…と思えるんですよ。

この日も前半はわずかシュート2本。そのうち1本を決めて勝ったんですから結果オーライですけど、これじゃ苦しむのも解るわな…と。
パスを繋いで行く意識はいいけど、もっと中盤からミドル放つなり、FWが強引な体勢からでも狙うなりシュートの意識を高めないと
そうそう得点は入らないですよ。ここ6試合で3試合目のクリーンシートと守備陣は復調気配なので、次は攻撃陣の一層の奮起に期待。
今季3得点以上の試合はわずか3試合ですからね。魅力的なアタック陣を揃えてる割には、なんか薄氷を踏むような勝利が多いですもん。
どんな試合でも勝てば嬉しいですけど、FWがゴール決めて、ポンポンと追加点入ってスッキリとした快勝って展開が観たい(笑)

今日のGood ゴメス。文句無し。数々のビッグセーブで多くのピンチにさらされたチームを救った。勝利は彼のおかげ。
今日のBad  デフォー。効果的に組み立てには絡めず、数少ない決定機もフイに。動きに精彩を欠いた。

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【第24節】 トッテナム vs ニューカッスル

イングランド・プレミアリーグ10/11 24節

Newcastle United 1 - 1 Tottenham Hotspur 
         
Stadium:セント・ジェームズ・パーク

              前半   後半   合計                               
ニューカッスル  0  1  1             
トッテナム  0  1  1
得点
Spurs:レノン
Magpies:コロッチーニ

1011 24
Sub:Pletikosa , Corluka , Kaboul , Sandro


アウェーに乗り込んだニューカッスルとの一戦は先制される苦しい展開ながら、ロスタイムにレノンの劇的同点弾で辛くもドロー。
先日に加入したばかりのピーナールがさっそく先発起用され上々のデビューを飾る一方で、ベイルが負傷交代と不安の種も…。

■ピーナールさっそくの先発起用も及第点
エコトが負傷により欠場ということで、指揮官レドナップが左SBの穴をどう埋めるかに注目していたんですが、そのままベイルをスライド。
まぁ、彼は元々SBなわけですから至極妥当なチョイスと言えますが、注目すべきは一列前。先日に新加入したばかりのピーナールを
いきなり先発起用。これには驚きました。練習に合流したのはたった2日前なので、ほとんどぶっつけに近い形だとは思いますが、
ニコを押しのけて起用される辺りに、プレミア経験も長く即戦力として獲得したであろう彼への期待の大きさが現れた格好です。

そんなピーナール。まだ連携が深まっていない段階ではありますが、動き自体はとても良かったと思います。ポジションに囚われず
自由に動き回りながら味方からのパスを受けやすい位置を常に探して、的確な位置でボールを受け、シンプルに叩いて自らも前に行く。
今までも漠然と思ってましたが、プレースタイルとしてはモドリッチと非常に似てるな…と改めて再認識しましたね。動き方がいちいち賢く、
運動量も豊富。まだ周囲の選手と呼吸が合わない場面もあったけど、モドリッチ、ラフィーらとリズム良いパス好感で打開を図るなど、
今後に期待をもたせる動きは数多く見られました。ボールタッチもかなり多かった印象で、積極的にパス回しに絡む姿勢は好印象で、
合流3日目でここまで組み立てに絡めれば上々だと思います。いや、むしろ驚異的なレベルと言っていい。想像以上に馴染んでましたね。


前半は比較的左寄りでのプレーが多かったですが、後半からはレノンと左右を入れ替えて右に回ったものの、全く違和感なし。
左右どちらでもプレーの質が落ちないのは流石で使い勝手はやはり良さそう。終盤に足をつって交代となったけど、全力で走り回って
エネルギーを使いきっての交代ですからね。デビュー戦ということで少々甘めの評価ではありますが、及第点を与えられる働きでした。

■ベイル負傷交代で崩れたプラン。強引な中央突破に終始した前半
ピーナールの個人の出来には触れたので、次はチームとしてどう機能したかを振りかってみたい。彼は基本ポジションはサイドと言っても
ずっとサイドに張り付いて縦に突破してクロスを放り込むというプレースタイルでは無く、比較的中央寄りにポジション取って周囲との連携で
崩すのが得意な選手ですから、ピーナールが空けたスペースをSBのベイルのオーバーラップで使っていこうというプランだったはずです。

しかし、レドナップが描いたであろう青写真はわずか10分で修正を余儀なくされます。ベイルが腰なのか背中なのか、恐らくエバートン戦で
途中交代した時と同じ箇所を痛めて交代。代わって入ったのは本職CBのバソング。当然、彼に気の利いた攻撃参加を期待するのは酷な話
なので、一片のサイド攻撃はこの時点でほぼ望み薄。では、逆サイドのレノンを活かしたいところだが、対面するエンリケに上手く守られ、
覚えているだけでも前半の45分間でレノンが右サイドをえぐってチャンスを演出したのは1回だけだったはず。両サイド攻撃がほぼ皆無。
だいたい過去の傾向から見ても、サイドからの崩しがパッタリと沈黙した時のトッテナムの攻撃はろくなもんじゃないです(苦笑)
ポゼッションの時間は長いものの、チーム全体の縦への推進力は失われ、足元から足元へのパス交換、それもショートパス主体なので、
ピッチを幅広く使えず中央からの強引な突破を繰り返す事に。ラフィー、モドリッチ、ピーナールがポジションを変えながら相手を引きつけ
DFを剥がしつつ、生まれた穴をデフォーでフィニッシュという狙いは見えたものの、それが有効な決定機を生み出すには至らずじまい。

前半終了間際にラフィーのパスにデフォーが鋭く反応してシュートを放つもハーパーのナイスセーブで防がれた場面がありましたが、
たぶんああいう形をもっとやりたかったんだと思います。で、そこにベイルとレノンの両サイド攻撃もバランス良くミックスしたかった…と。
だけれど、ベイル負傷交代&レノンが沈黙で目論見が崩れ、ズルズルとチャンスが作れないまま終えてしまったかなという感じ。
なるほど完成すれば確かにクラウチの高さありきの1トップよりかは高みを目指せる形ですが、まだ全体の意思疎通が足りないので、
思うようには機能しなかったですね。とにもかくにもあまりにも早過ぎるベイルの負傷交代が誤算でした。長引かなければいいんですが…。

守備面ではニューカッスルのシンプルな形に手を焼いていた印象です。中盤を省略して前線のアメオビに当ててくる攻撃が多かったですが、
アメオビが割と空中戦に強さを見せ、両CBが対応に苦慮する場面が幾つか。それに加え時折見せるグティエレスの突破が非常に厄介で、
ハットンが対応に四苦八苦。エンリケからクロスを放りこまれてベストが合わせたが、クロスバー直撃で助かったなんてのもあったので、
こちらの右サイドからピンチを招く回数が多かったですね。キャロルがいたらどうなってたことか。いや、アメオビも効いてたんだけどさ(笑)

■変則3バック&3トップでスクランブルvsカウンター。激しいど突き合いの末に…
後半も早々からニューカッスルがチャンスを作って始まる。前半からノリノリのグティエレスからのクロスをベストがヘッダーで脅かす。
その後もラフィーの不用意なボールロストからピンチを招くなどトッテナムは流れを掴めない。そんな中で、先制したのはニューカッッスル。
ガスリーのフィードをコロッチーニがエリア内で受けてシュート。これを怪我のゴメスの代役を務めたクディチーニが防げず、失点を喫す。
この場面、ハットンの対応がお粗末。あっさりと一発で裏を取られるのはいただけない。もっと厳しくマーキングするなりしないといかん。

その後もピーナールのスルーパスにレノンが抜けだしてシュートを放つ惜しい場面を作る一方で、中盤でジーナスが奪われバートンから
ロングスルーパスを通され決定的なピンチをクディチーニの好セーブで辛くも逃れる場面もあり、主導権は握れない展開が続く。
70分、レドナップはしびれを切らし、とっておきのカードのクラウチを投入。退いたのはジーナス。前節に敷いた超攻撃的布陣である
ラフィー&モドリッチがセンターをまたしても発動。当分はお目にかかれないもんだと思いましたが、まさか2試合連続で来るとは(笑)
ハリー爺さんも強気になったもんだな…と。というより、ラフィーの決定力が捨てがたいだけに、下げたくないが故の苦肉の策と想像。


これがねぇ…。僕はあまり効果的では無いような気がしてるんですけど、どうでしょうか?ラフィーはやっぱりゴールに近い位置で
ボールを受けてなんぼの選手だと思うんですよ。それで今季もゴール量産してるわけなので。それが中盤でモドリッチと並べると、
どうしてもパスの受け手では無くて出し手に回っちゃう。元々、膠着するとボールサイドに寄ってきてボールを欲しがるタイプですけど、
彼が中盤の底あたりからゲームメークしてもあまり怖さは無いのかな…と。確かにパスセンスはあるけど、それはモドリッチに任せて
彼はもっと前で仕事するのに徹した方がいいと思いますね。加えて、彼自身の調子もここ数試合あまり芳しく無いのも事実でしょう。
簡単に潰されて判定にイラついた表情見せる回数が多くなってる印象があります。前節に引き続き感じたのは、彼を引っ張り過ぎという事。
もっと早めに彼を下げてシンプルに4-4-2で両サイドレノン&ピーナール(或いはニコ)にした方がスムーズじゃないかな?と思ったり。

で、残り15分は更なる失点は覚悟の上で、怒涛の猛攻を見せます。ほぼフィールドプレイヤー全員が相手陣内に入り込み圧力をかける。
布陣もぐっちゃぐちゃ。良く言えば「流動的なポジショニングからのパス&ムーブ」、悪く言えば「無秩序で場当たり的なアタック」(笑)
もう全員攻撃で得点狙いに行ったのでシステムどうこう論じるのもあまり意味はなさないけど、たぶん3バックにしたんだと思います。
3-5-2というよりかはレノンが左サイドのかなり高い位置に張ってたので、かなり変則的ではあるけど3-4-3といった雰囲気。
ポジションがフリーダムなラフィーに加えて、フリーダム2号のピーナールもいるので、パスを繋いで無理くり押しこんでやろうってな形。

究極の前のめり布陣なので当然、カウンターの脅威にしばしばさらされ、ヒヤリの場面も幾つか。でも、お構いなし。ここまで来れば
1失点でも、2失点でも変わらん。あくまで同点狙い。お疲れピーナールを下げてニコ登場。無論、圧力をかけ続けるのは変わらず。
しかし、前半同様、中央突破にこだわり過ぎてパスは回れど決定機は作れず。観ている印象としてはいつぞやの日本代表に重なる。
みんな焦りもあって足元に欲しがり、横パスの連続でゴール前に人数いるのにシュートは撃てない、ボールを取られる、カウンター喰らう。

無情に時計の針は刻々と進む。もうダメか…と思いましたよ。でも、リスク覚悟で攻め続けると何かが起こるもんなんですね。不思議と。

ロスタイムに入った90分過ぎ、後方からのフィードをクラウチが競り勝って落として、デフォーが執念で繋いでレノンへ渡す。

レノンはボールを受けると鋭いカットインで相手DFをかわすと右足を振り抜く!これが決まる!劇的同点弾!韋駄天レノン、グッジョブ。
前半はエンリケに封じられたものの、後半は左サイドに移ったのが功を奏したな。再三、前を向いて仕掛けてのシュートを意識していた。
これが最後の最後に実を結んだが、そこに至るまでに伏線はあったと思います。新たな新境地開拓となればプレーの幅は拡がりますね。

■勝ち点1は「拾った」が…
やれやれ…ですよ(苦笑)敗色濃厚な時間帯でレノンの同点弾が飛び出したときには思わず叫んだけども、苦しい試合でしたねぇ。
ショートパスを繋いで繋いで硬直し、結局最後は個人技ってのが何とも言えませんが、まぁ、とにもかくにもドローに持ち込んだ。
拾った勝ち点1ですが、これは大きいですよ。ただ、サイド攻撃は少なくスピードにも乏しい。所謂「らしくない」戦いをしてる時間帯が
長かったのが気がかりで、シーズン序盤のグダグダな感じに逆戻りしなければいいんですけどね。ベイルはちょっと心配ですし、
この日の経験を生かして、もう少し縦への意識を高めたりロングパスを織り交ぜるなど工夫していかないといけない気はしましたね。

今日のGood レノン。前半はイマイチだったが、後半の左サイドからの仕掛けは効果テキメン。体のキレも良く、劇的同点弾。
今日のBad  ハットン。終始、グティエレスを抑えるのに苦しみ後手を踏んだ。失点場面も対応が「軽い」。

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【第23節】 トッテナム vs マンチェスター・ユナイテッド

イングランド・プレミアリーグ10/11 23節

Tottenham 0 - 0 Manchester United 
         
Stadium:ホワイトハートレーン

              前半   後半   合計                               
トッテナム  0  0  0            
マンチェスターユナイテッド  0  0  0
得点
Spurs:
Red Devils:

1011 23
Subs:Cudicini , Bassong , Corluka , Jenas , Kranjcar , Pavlyuchenko


リーグ戦ここまで無敗で首位、トッテナムにとってはすこぶる苦手なマンチェスター・ユナイテッドをホームWHLに迎えた一戦は、
お互いが序盤から積極的に攻め合い、手に汗握る好ゲーム。しかし、共に最後まで決定打に欠き、勝ち点1を分けあっています。

ハイテンション&ハイテンポ、人も動けばボールも回る
ここ数試合は試合内容としては見るべきものに乏しく、チームのバイオリズムが低下気味な印象があったので若干心配していたんですが、
心配無用な立ち上がりでした。苦手なマンU相手とはいえ是が非でも勝ち点3をもぎ取るんだ!とばかりに序盤からフルスロットル。
開始10秒、さっそくベイルが敵陣深くまでドリブルで運んでクロスを放りこむ。前回の対戦では対面するラファエルに完全に封じられ、
沈黙した汚名返上とばかりの気迫のこもったワンプレーでレーンを沸かせます。一方のマンUも負けていない。ルーニーが縦パスに
反応し、鋭く右足を振り抜く。枠は逸れたものの、コンディション、ゴールへの嗅覚が戻りつつある事をさっそく印象づけて見せた。

パラシオスがギャラスの効果的な縦パスを受けて得意の(?)力強い突進でFKを奪えば、セントラルでコンビを組むモドリッチも負けじと
バイタルエリアで巧くボールを受けCKを奪取。そんな中盤の選手の軽やかな動きに触発されたか、レノンも鋭い動き出しで相手の裏を取り、
果敢なシュートを放つなど良い形を幾つか作ります。そんな中でも最大の決定機は、右SBハットンの積極的な攻撃参加から生まれる。
タイミング、軌道共に完璧な正に「ブリリアント」なクロスにクラウチがニアサイドでドンピシャで合わすも、シュートはボール1個分枠外へ。
これは決めて欲しかったな…。シュートの瞬間は決まった!と思ったんだけどなぁ。でも、崩しの形としては最高でしたね。
今季は攻撃参加を自重気味だったエコトが珍しくかなり高い位置まで持ち上がってクロスを放りこんでいたのも印象的でしたし、
序盤は左右バランス良く使って得意のサイドアタックを繰り出し、押せ押せムードでした。今思えば、この時間帯に得点が欲しかった…。

かなりハイテンポだった序盤から少し落ち着きが出てきた15分以降はお互いがじりじりとせめぎ合う展開。しかし、退屈なそれでは無く、
局面の激しさは凄まじく、一秒たりともTV画面から目を離せないような緊張感がありました。集中力とモチベーションの高さの成せる業。
特に好印象だったのがトッテナムの選手たちのシュートに対する意識の高さと、誰一人としてサボらずハードワークする姿勢。
しっかりと走っているからこそ、良いリズムが生まれ、人もボールもよく動く。きちんと主導権を握って戦えたのは素晴らしかったです。
数は少ないものの決定機はトッテナムの方が多く、ドーソンの鬼フィードからベイルがクロス→ラフィーがヘッドの場面は惜しかった。
攻守の切り替えも速かったし、守備陣はルーニー、ベルバトフにほとんど仕事をさせなかった。ドーソン&ギャラスは珠玉の働きですよ。
前半はほぼ完璧に近い内容だったと思います。惜しむらくは何度かあった決定機をモノに出来なかった事。これだけが悔やまれます。

■両翼、両セントラルMFの奮闘
ナニを封じられるかどうか、翻って同サイドのベイルが本来の力を発揮出来るかがこの試合の一つの見所だったと思うんですが、
エコトはラファエルの果敢な攻撃参加にも落ち着いて対応。ベイルと連携してナニを完全に封じ込んだのは圧巻でしたね。

ナニには前回の対戦での例のゴール(詳しく説明するまでも無いですね…)&舌出しセレブレーションで、ひじょ~にムカついてたので、
完全に押さえ込んだのは愉快、痛快。ナニには何もさせなかったですからね。そりゃ、思わず禁断のダジャレも飛び出しますよ、ええ(笑)

ベイルは前半こそそれなりに見せ場は作ったものの、時間の経過と共に消えてしまったかな…と。まぁ、腰の負傷で万全じゃないし、
この試合に間に合っただけでもよしとするべきかも。守備でも頑張ってたし。逆サイドのレノンは前半はあまりいい形でボールが
来なかったけれど、後半は前を向いて仕掛ける場面が幾つかあり、その都度、鋭い動きでアクセントをつけていたように思います。

レノンもベイル同様に攻撃で見せ場が作れない苦しい時間帯では全力で守備に戻り、ピンチの芽を積んでいたのは高く評価したい。
派手なドリブル突破や、ゴールに直結する仕事ばかりにスポットライトが充てられがちだけど、この二人本当に守備でも頑張ってます。
得意のスピードでサイドを切り裂き、相手に脅威を与えるのも大事だけど、そのスピードを活かすのは攻撃だけにあらず…です。

両セントラルMFの出来も素晴らしかったです。中盤の攻防は激しかったけれど、一歩も引かず、むしろ押し込んでいたとすら思います。
モドリッチは相変わらず縦横無尽に走りまわって守備に攻撃にと存在感を示した。パラシオスも運動量豊富だったし、懸命に中盤で
潰しに行く姿勢やアグレッシブな攻撃参加も見せてましたね。ちょっとシュートをふかす場面が何度かあったのが残念でしたが、
肝心のシュートを外したことをただ咎めるんじゃなくて、シュートを放てるいいポジショニングを取っていた事を褒めたい。
出来れば枠に飛ばして頂きたいんだけどね(笑)シュート外して何やらブツブツ言ってたけど、よっぽど納得がいかなかったんだろうな。
でも、この日の彼は良かったですよ。戦術的な交代で退いたけど、彼らしい粘り強い守備で地味ながら貢献はしてましたから。

■ハイリスクの超攻撃的布陣。数的有利で見せたレドナップのギャンブルは実らず
ラファエルは元気良く攻撃参加してて、ちょっと怖かったんですけどこの日は負けん気の強さが仇となったようで退場してくれました。
前半のパラシオスへのタックルも足を上げて危険なものでしたし、後半の2枚目のイエローもエコトのタイミングの良い突破に
たまらず後ろから引っ掛けたもの。めちゃくちゃ抗議してたけど、どう見てもカードが妥当なファールしておいて、あれだけ抗議出来る
図太さというか、メンタルの強さ(いい意味でね)はたいしたもんだと思いました。ファギーの爺さんが重用する理由も解りますね。
とにもかくにも血気盛んなワンパク小僧が退場してくれたおかげで残り20分を数的有利で迎えることに。願ってもない好機到来です。

数的有利となったことでレドナップが驚くべき大胆な采配を見せる。デフォーを投入して2トップへ移行。まぁ、これだけなら妥当。
しかし、代わって退いたのがパラシオス。これには正直たまげた(笑)デフォー&クラウチの凸凹2トップに両翼がレノン&ベイル、
中央にラフィー&モドリッチ。なんという超攻撃的布陣。誰が中盤で守るんだよ!と(笑)0か100か。ギャンブル采配で勝利を目指す。
しかし、結果的にはこれが吉とは出ませんでした。一気呵成に前に行きたいという想いとは裏腹に、一向にリズムが生まれない。
喩えるならば泥沼にハマった自動車のタイヤだけがギュルギュル回ってるのに、肝心の車体が前に動いていないというか。そんな感じ。
バランスって大事だよね…と、改めて実感。でも、束の間の夢布陣はワクワクしたな。まぁ、もう当分はお目にかかれないでしょうが(笑)

ちょっとショートパスで中央から崩す事にこだわり過ぎてしまったのと、前半からハイペースで飛ばしたツケ(運動量低下)が相まって
ダイナミズムが失われてしまったのが残念。結果論ではあるけど、ラフィーを引っ張りすぎたかな…と。2トップにするなら思い切って
ラフィーを下げた方が良かった気はしました。ラフィーの決定力にすがりたい気持ちは凄く分かるので、難しい選択だっただろうし、
相手が10人になったからこそのスクランブルだとは思うので何とも言えないところではあるけど、2トップの有用性は出せなかった印象。

本来ならば相手が10人になったら俄然有利となるんですが、10人になってマンUの守備意識が研ぎ澄まされた事が結果的には試合を
難しくしてしまったのかな…と。ヴィディッチは90分を通して堅かったですし、ファンデルサールの守備範囲の広さも流石でしたね。
一番感じたのがマンUの試合運びの巧さというか、数的不利になっても揺るがない落ち着きぶり。全く動じないんだもんなぁ…。
どちらかといえばトッテナムの攻撃に鋭さが生まれるのってリアクションの場面なんですよね。相手の隙を突いた高速カウンター。
この日のように相手がしっかりゴール前固めてスペースを消されると、どうも手詰まりになる事が多い。それは下位相手でも顕著。
ここら辺は課題と言えるでしょう。マンUの守備が見事だったのもあるけど、こういう局面で崩す術を身につけていかないと…ね。

■両クラブの間に存在した確かな差
90分を通してみれば、明らかに試合の主導権を握っていたのはトッテナムだったと思います。決定機の数も相手を上回っていたし、
ピンチらしいピンチは数える程しか無かった。ここ数年の中でも苦手なマンU相手に最も勝利に近づいた試合だったと思いますよ。
それと同時にお互いの力の差もかつてないほどに縮まったとも。ただ、まだまだ越えられそうで越えられない確かな差を感じました。
優勝争いを毎年常に繰り広げているクラブと、優勝争いに加わるに足る力は身につけつつあるけど、そこにはまだ至らないクラブの差。
限りなく勝利に近づけた試合だとは思うんですが、勝利に値した内容だったかといえば、胸をはってYESとも言えないのかな…と。

ただ、(相変わらずな中位マインドと言われれば返す言葉は無いですが…笑)マンUと互角、いやそれ以上の試合を出来た事自体、
大いなる進歩なんじゃないかな~と。確実に前進してる事を感じられたので、個人的にはあまり悲観していないんですよね。
もちろん、ドローは悔しかったけど、選手たちが心身両面でこのビッグマッチを戦う準備が、そして優勝争いに絡んで行くんだ!という
強い決心と覚悟が出来てるのは示せた。そして、実らなかったけど超攻撃的な采配で勝利を目指したレドナップの姿勢も嬉しかった。
あと少しの所まで追い詰めたので、結果的に勝利を手にしていれば最高だったんですけど、見ていて面白い好ゲームだったと思います。

最後に…。ギグスが600試合達成したそうで。もの凄い大記録だと思います。これは手放しで讃えたいし、もっと記録を伸ばして欲しい。
ギグス、好きなんですよ。プレースタイルも、立ち振る舞いとかも含めて。ベイルがいつの日か並び、超える選手になる日を夢見て…。

今日のGood モドリッチ。攻守両面において、豊富な運動量とたゆまぬハードワークでチームを引っ張った。
今日のBad  該当なし。チーム全体が高い集中力と気迫のこもったプレーを見せ、目立って悪い選手はいなかった。

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